スマホサイトに必要な3つの要素と印刷企業の可能性

掲載日:2017年1月31日

Googleが2016年11月に「MFI(モバイルファーストインデックス)=アルゴリズムの主軸をPCからモバイルへの移行」を発表した。スマホサイトの重要性が今後さらに増すなかで、印刷企業の自社サイトの見直しも迫られている。

 顧客獲得機能としてのWebサイト
今日の印刷企業は自社のPC用のWebサイトを保有し、企業概要やサービスの紹介などWebを通じて情報発信することが増えている。それにより、今までリーチできなかった顧客を獲得できる可能性が高まる。また、Webから問い合わせする顧客は、自社サービスに興味があることが前提のため受注確率も高くなり、営業機能としてのWebは重要な位置づけとなる。

モバイルサイトがメインでPCサイトがサブの時代へ
GoogleがWebサイトを巡回することでWebページの情報をインデックスとしてデータベースに保存し、そのインデックスをもとに検索の順位が決まる。従来はPCページを基準にしていたが、今後はモバイルサイトが基準になる。現在、国内のスマートフォン(以下、スマホ)の所有率は70%を超えるとも言われ、生活者が情報を収集する際に利用するデバイスの主流となっている。つまり、スマホサイトの充実は重要度を増しており、Webを通して新規顧客を獲得していた印刷企業は、必ず対応しなければならない課題となっている。

スマホサイトの制作に必要なポイント
スマホサイトで重要なのは、コンテンツの制作、レイアウト設計、SEO対策である。コンテンツについては自社の強みやサービスの特徴を棚卸し、ターゲットのニーズの視点で表現する必要がある。例えば、「企画から印刷製本までワンストップサービス」と言われても、素人である顧客にはメリットが伝わらない。ワンストップサービスによって、何のベネフィットがあるのか、「外注に比べて伝達ミスによる事故が少ないのか」「短納期なのか」。そもそも、企画からと言われても何の企画が得意なのか。具体的に表現していく必要がある。
レイアウト設計に関しては、スマホサイトなのでファーストビューやスクロールを意識し、深い階層構造にはしない等、PCサイトにはない点の検討をしていく。そして、最も重要なのはSEO対策である。スマホサイトは検索キーワードからサイトに流入させることが主である。特に地域に根差した企業やサービスに特徴のある企業は、それをキーワードとして設定することが重要である。その上で、SEOの対策や検索連動型広告(PPC広告)を行えば、自社を必要としている顧客にピンポイントで訴求できるため販促効果は大きくなる。例えば、企業の総務に必要な印刷物の受注拡大を図りたいとする。想定する顧客が検索しそうなキーワード(例:「会社案内 作成」「社内報 作成」「会議 資料 印刷」)で、検索順位が上位にくるような、サイト制作やSEO対策、検索連動型広告を行えば効果が高まる。

印刷企業が自社のスマホサイトを強化することで、Webの新たな時代に対応し新規顧客獲得の強化を図ることができる。しかし、これは印刷企業に限らずWebを通じて販促を行うすべての企業が対応するべき課題だ。つまり、そこにスマホサイトの制作が新たなビジネスチャンスとして生まれる。印刷企業が自社のスマホサイトを強化することで実績を積むことができれば、顧客に対しても提案することができる。結果として、印刷企業のソリューションの幅が広がり新たなビジネスチャンスが生まれるのではないか。

CS部 塚本 直樹

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