投稿者「塚本直樹」のアーカイブ

page2021基調講演と会場ミニセミナーをオンデマンド配信へ変更

page2021リアル展の中止(オンライン展は開催)に伴い、2月3日(水)~5日(金)の3日間で開催を予定しておりました、①基調講演「リセット・ザ・フューチャー」(2月3日 10:10~)、②JAGATプレゼンツミニセミナー(2月3日~5日)、③スポンサープレゼンツミニセミナー(2月3日~5日)の会場開催を中止とし、page2021オンライン展(2/8~28)でのオンデマンド配信へ変更いたします。
page2021オンライン展の事前来場登録(無料)をしていただけましたら、すべて無料でご視聴いただけます。ぜひ、下記Webサイトよりご登録をお願い申し上げます。

なお、「page2021のご案内DM」がお手元に届いている方は、「リアル展の中止」「基調講演と会場セミナーの配信方法変更」が反映されておりません。最新情報は「page2021公式Webサイト」をご覧ください。※「オンラインカンファレンス」に変更はございませんので,「page2021のご案内DM」からでもお申込みいただけます。

繰り返しになりますが、2月3日(水)~5日(金)の会場でのセミナー開催は行いません。page2021オンライン展内での、オンデマンド配信へ変更となりますのでご注意ください。

 

■page2021基調講演・ミニセミナー開催概要
page2021オンライン展示会内では、30本を超える基調講演、JAGATミニセミナーを無料でオンデマンド視聴できます。
———————————————————————
 視聴方法:オンデマンド配信
 配信期間:2月8日(月)~28日(日)順次配信
 申込方法:page2021オンライン展事前登録(無料)
 (URL)https://page.jagat.or.jp/online.html
———————————————————————-

各セッションのオンデマンド配信スケジュールは、下記となります。

 

【各種セミナーオンデマンド配信スケジュール】

基調講演

下記の基調講演は2/8(月)~2/28(日)の3週間page2021オンライン展にて視聴できます。

2/8(月)~2/28(日)

リセット・ザ・フューチャー

JAGATは、印刷ビジネスの近未来のキーワードを「デジタル×紙×マーケティング」と置いて活動してきた。しかし、新型コロナはビジネスそのものを根底から変えてしまうインパクトを持っている。 本セッションでは、JAGAT会長・副会長に専務理事を合わせた4人で、何が変わって何が変わらなかったか、with,afterコロナを見据えた印刷ビジネを考える。 「サービス産業指向」は頭では分かっていても、現実にどうするのか等、なかなか実行に移せないものだ。現実にどうするのか?にポイントを置いて議論していきたい。

スピーカー:JAGAT会長 塚田 司郎/JAGAT副会長 網野 勝彦/JAGAT副会長 森澤 彰彦

モデレーター:JAGAT専務理事 郡司 秀明

 

JAGATプレゼンツミニセミナー

JAGATプレゼンツミニセミナーは、以下の3つの期間に分けてpage2021オンライン展にてオンデマンド配信をいたします。期間外では視聴できませんのでご注意ください。

2/8(月)~2/14(日) 2/15(月)~2/21(日) 2/22(月)~2/28(日)
●RGB時代のアナログ的減色混合ルネサンス
多摩美術大学
非常勤講師 小宮山 陽一
●1冊からの伝票印刷「フロム1」
株式会社和歌山印刷所
専務取締役 百合川 壮
不確実な時代のビジュアルコミュニケーション
ゲッティイメージズジャパン株式会社
シニアマネージャー 宮本 哲也
●小さな会社がクラウドファンディングを有効活用するコツ
株式会社ノウト
代表取締役 高木 芳紀
LEDの機能性
インテックス株式会社
代表取締役 八木 穣
●オープンイノベーションとサービス3倍プロジェクト
大日印刷株式会社
代表取締役 太田 英伸
●この激動の時代における我が社の戦略
株式会社ライブアートブックス(大伸社グループ)
常務執行役員 辻田 和雄
●SDGsが注目される中「行動経済理論」で印刷サービス革新を
ナッジ株式会社
代表取締役 露木 聡
●DX 思考で大きく伸ばす「デジタル印刷」ビジネス
株式会社フジプラス
カスタマーマーケティングG 部長 江藤 直軌
●バーチャルキャラクターの有効性と活用例
株式会社スタジオ・エーワン
代表取締役 江原 常人
●共同印刷発の社内ベンチャーが手掛ける「キャッシュレス事業」の展開について
TOMOWEL Payment Service 株式会社
取締役 小島 昌也
●コロナ禍での営業職の価値
株式会社河内
営業部 岩本 朋晃
  ●消費者の売上データは嘘をつかない
株式会社EVOCデータ・マーケティング
CEO 石見 征也
 

 

スポンサーズプレゼンツミニセミナー

下記のスポンサーズプレゼンツミニセミナーはすべて、2/8(月)~2/28(日)の3週間page2021オンライン展にて視聴できます。

2/8(月)~2/28(日)
●page2021の見どころ(仮)
株式会社バリューマシーンインターナショナル
宮本 泰夫
未来を変える!新しい成果を生み出す仕事術!
主催 リコージャパン株式会社
Sorriso(ソリーゾ) 戸谷 有里子
iCE LiNKによる 後加工生産効率指標化
株式会社ホリゾン
木谷 孝則
●自動組版を成功に導く3原則
株式会社ニューキャスト
代表取締役 川原 正隆
商品情報管理の必要性と企業が抱える課題とは?
エコーインテック株式会社
取締役 尾頭 博雄
カタログのジャストインタイム生産
廣済堂 佐々木 徹郎/ SCREENグラフィック
ソリューションズ 中谷 路子
●ニューノーマルにおけるAIの活用法
株式会社N.ジェン
熊谷 一生
●収益を高める印刷DXの本質とは?!
株式会社グーフ
代表取締役CEO 岡本 幸憲
不確実な時代に打ち勝つ!今必要な印刷会社の受注拡大と生産現場の効率化
コニカミノルタジャパン株式会社
重野 直和
●紙媒体×デジタル!ここまで出来るQRコード活用
アララ株式会社
高田 美恵
医薬品・医療機器添付文書作成システム
PMDOC X(パムドック エックス)新機能のご紹介
ネクストソリューション株式会社
代表取締役 依岡 正明
デザイン性と統一感を両立させるフォント
タイププロジェクト株式会社
野村 渉
  ●コーポレートフォントとブランディング
タイププロジェクト株式会社
鈴木 功
 

※記載内容は諸般の事情により変更となる場合があります。※敬称略

「AI×印刷ビジネス」の構想ができる人材の育成が重要

AI技術を活用したビジネスの構想とその可能性を判断し、技術者との橋渡しができる人材がAIビジネスを成功させる上で重要になる。

AIビジネスに求められる人材の能力と確保
AIをビジネスに活用する上で通るべきプロセスとして、①事業構想→②仮説検証→③開発→④運用の4段階がある。
技術が進展してもそれをビジネスにつなげられなければ市場は広がらない。AIの多くの失敗は、事業構想や活用アイデアの段階をおろそかにして、今ある技術から仮説検証を始めているケースが多い。AI技術を活用したビジネスの構想とその可能性を判断し、技術者との橋渡しができる人材(本稿ではアセスメント人材という)がAIビジネスを成功させる上で重要になる。
印刷会社におけるAI人材の方向性として、製造工程での効率化や、顧客へのマーケティングソリューションにおけるAIの活用方法を、AI開発事業者を交えて構想できるかどうかである。その第一歩が経営者による、従来発想とは違ったアセスメント人材の育成である。
印刷ビジネスや自社のソリューション領域を理解した上で、AIにできること、できないことを技術的な見地で見極める知識、AIを活用した業務プロセスを構想できる知識やリテラシーを学ぶことが重要だ。ただベースとなる技術人材として、仮説検証からプログラムを開発する能力、実際にプログラム運用する能力は高度な技術知識を要するため、専門教育を施さなければ育成することは難しい。
人材施策として、①コンサルタントやベンダーへの外注、②経験者・優秀者の採用、③社内育成の方法がある。①②に関しては、短期的な視点では成果を上げる可能性もあるが、高額なコストの観点から事業継続性が低い。また②に関しては、採用獲得競争が激しい。NECは研究職を対象に、2019年10月より新卒の年収が1000万円を超える可能性がある賃金制度の導入を発表した。従来のモデルから転換し、その時代の市場価値に応じて給与を決めていく。IoT、AI人材も市場の需要に対する人材が不足しているため、必然的に市場価値は高まり、それ相応の待遇で迎い入れる環境を整備することが重要になる。従って、今後、大企業を中心にこの流れは進むと考えられるので、中小印刷会社としてはこのモデルの選択は難しい。
③の育成は短期的な成果は見込めないが、コスト面、継続性を考えると現実的な選択肢となる。

印刷会社向けAIセミナーの報告
2019年8月、JAGATで「AI×印刷ビジネスアイディアソン~AI超入門ワークショップ~」を開催し、22名の参加者にAIの活用内容について事前アンケートを求めた。
AIの印刷ビジネスへの活用で多かったのが、「校正、検版、校閲の自動化および精度を高める」「デザインレイアウトの自動化、画像データの自動修正によるプリプレス作業の効率化とその精度を高める」との回答であった。ただ、クリエイティブへの応用には顧客やマーケットとの連携など現場の作業効率とは違った側面がある。予測系AIを活用した「販売予測による効果的なプロモーションツールと適正数量」の回答数も多い。顧客のさまざまなデータを基に、見込み顧客層と購買予測を立てることで、ターゲットに合わせた効果的なパンフレットやチラシのコンテンツと適正部数を提案することで、支援力を高めたいようだ。

事前アンケートでは、「経営者がAI についてよく言及するが、具体的なものとして見えてこない」「AIの活用に関して、印刷業界での事例についてあまり話が聞こえてこない」「AI 活用の人材育成について知りたい」との意見もあり、各社が模索の段階にあることもうかがえる。JAGAT は、多様な人材育成の機会を設け、印刷業界のAI リテラシーを醸成し、
新たな可能性を追求していきたい。

<page2020関連セミナー>
【S6】「AI×印刷」ビジネスアイディアソン
開催日:2020年2月6日(木)10:00~12:00
https://page.jagat.or.jp/session/detail_27.html

印刷経営幹部ゼミナール受講者の感想

これまで36期に渡り開催して参りました「印刷経営幹部ゼミナール」。34期受講者の株式会社きかんしの宿利秀海氏、35期受講者の昭和情報プロセス株式会社の中野正巨氏に、本ゼミナールの感想を伺った。


 

 

 

 

 

 

 

 

●第34期受講者  宿利秀海 氏  株式会社きかんし 取締役制作担当・制作部長

Q.1受講の動機は?

社長からの薦めです。ゼミが始まる1 カ月程前に、社長から直接声をかけてもらい受講を薦められた。当時から制作部門の取締役の任に就いており、経営幹部として、それなりに経験年数を重ねていたため、最初は今さら幹部育成講座を受ける意味を模索していた。しかし、経営幹部としてのキャリアを積み、問題意識を持った上で参加したからこそ、ゼミの内容と自社の経営をリンクして考えることができたため、結果として受講のタイミングは良かった。

Q.2学べたことは?

営業、製造、財務会計、法務、人事等、経営全般の必須知識全般を学べたことはもちろん、自社とは異なる事業やビジネス展開を知る中で、他社にない自社の強みを再認識し整理することができたのは大きい。特に、製造原価の管理手法や人事評価制度等、本来なら見せてもらえない他社の取り組みについて知れたことや、ダイレクトマーケティングやクロスメディアの事例等、トレンドをつかめたことも参考になった。

Q.3学んだことを実務にどう活かしたか?

講義内容や事例をそのまま真似するのでなく、自社の特長や強みを考慮して、アレンジして取り入れることを意識した。当社の強みでもあるプロモーションツールの制作力に企画提案力をプラスアルファすることで、請負受注型のスタイルから、課題解決策の相談に対応する提案型のスタイルに移行しつつある。今後はより提案型の顧客対応や組織体制づくりの構築を図っていく。

Q.4 自社と自分自身の成長に向けての抱負は?

立場と年齢的にもゼミで学んだことを同僚や部下と共有することを意識している。例えば人材評価制度については、その手法よりも人材育成における考え方や価値観として参考になった。社員の働き方や能力を適切に評価する上で、部下との関わり合いや見る目が重要だと再認識した。社員の特徴を見極め、その才能を仕事を通じて引き出していく。部下、自分、自社の相互成長の課題に取り組んでいきたい。これからの重要な経営課題として捉えている。

 

●第35期受講生   中野正巨 氏  昭和情報プロセス株式会社 営業部課長

Q.1受講の動機は?

上司からの推薦これからの経営幹部として経営や財務知識を学ぶと共に、他社との交流を通じて視野を広げるためにと、社長からの勧めもあった。

Q.2学べたことは?

現役経営者の実践的な話が聴けて良かった。特に印象に残っていることは「他社がしていないことをやる、やり続ける、やり続ければ認知される」という言葉が刺さった。自社の特徴を活かし、チャレンジし、やり続けることの価値を知った。

Q.3学んだことを実務にどう活かしたか?

原価計算と“ 見える化” は、特に意識するようになった。自社の営業目標のひとつとして加工高比率を重要視している。財務の視点を部下に浸透させる上でも知識は役に立つ。自社の強みを活かした「勝者の営業・弱者の営業」について意識し顧客対応に心がけている。

Q.4 自社と自分自身の成長に向けての抱負は?

日常業務に追われる中、ゼミで取り組む課題と業務の両立は厳しいものもあっが、今後の営業展開を考える良い機会になった。視野が広がることによって、面白みも見出した。今後に向けては、第一に、自社の強みを広い視野で捉え、魅力を顧客に伝える力を向上させる。第二に、営業として、顧客との関係を強化し、顧客に喜ばれるサービスを提供する中、ビジネスチャンスを広げていくことに取り組んでいきたい。

以 上

【関連講座】

「オンライン印刷経営幹部ゼミナール」2020年10月開講

オンライン印刷経営幹部ゼミナール ~2020年10月開講!

 

 

 

 

注目が集まるミドルマネージャーの経営幹部への育成

働き方改革、入管法改正等の社会環境の変化。デジタルの波、マーケティングとの連携等ビジネス環境の変化に伴い、印刷業界の経営環境は大きな変換期を迎える。トップダウンの意思決定だけでは、変化に対応しきるのは難しくなり、近年注目されているのが、ミドルマネージャーを社長の右腕となり次世代を担う経営幹部へと育成することだ。

続きを読む

2019年版人材開発支援助成金の変更ポイント

企業が人材育成をする上で定番として活用されている「人材開発支援助成金」の2019年版改訂のポイントについて紹介する

本助成金は企業が社員へ教育訓練を行った場合、セミナー受講料などの訓練経費と訓練期間中の受講者に支払う賃金の一部の助成金を受けられる制度だ。

<訓練コースに応じた助成額(率)>

本制度には大きく「特定訓練」「一般訓練」の2コースに分けられるが、若年人材に向けた訓練コースなどは「特別訓練コース」に該当する。総訓練時間が20時間で受講料200,000円のセミナーを社員に受講させた場合、特定訓練コースに該当する場合は、最大で105,200円の助成金を受給できる可能性がある。

(内 訳)
 ●賃金助成  :760円×20時間=15,200円
 ●訓練経費助成:200,000円×45%=90,000円

限られた資金のなかで経営している中小企業にとっては価値のある助成金だ。

■制度改定のポイント

2019年4月より本助成金制度の一部が改訂した。以下に、主な変更点を抜粋して紹介する。

1)給付訓練休暇付与コース内に長期教育訓練休暇制度の新設
2)一般訓練コース及び長期教育訓練休暇制度の生産性要件の適用条件が実績主義から成果主義に変更

1)給付訓練休暇付与コース内に長期教育訓練休暇制度の新設

本制度は社員が自発的に職業能力開発を行う際に、長期期間の休暇を要する場合に活用できる。所定労働日において1年間で120日以上の教育訓練休暇が必要になり、その期間の賃金(有給休暇を取得した場合のみ)や教育訓練の経費について助成を受けることができる。中小企業が社員に120日以上の休暇を付与するのは容易なことではないが、長期セミナーや難易度の高い検定の講座を社員が受けるケースがあれば活用できる。ただし、業務命令による訓練ではなく社員の自発的な職業能力開発の場合が本制度の条件になる。

2)一般訓練コース及び長期教育訓練休暇制度の生産性要件の適用条件が実績主義から成果主義に変更

企業における生産性向上の取り組みを支援するため、生産性を向上させた事業主に対して助成額の引き上げがある。その生産性向上の尺度を以下に変更しているのがポイントだ。

(旧)実績主義:直近の会計年度における生産性と3年度前を比較

(新)成果主義:申請前年度の会計年度における生産性と3年度後を比較

つまり、生産性向上を過去の実績として捉えるのではなく、未来志向的に考えている。人材育成支援助成金を活用した教育訓練を社員に行うことで、実務に活用してもらい生産性向上を一つの目標にしてもらうことが狙いだ。これは本来の企業が教育訓練を行う目的とも合致しているため比較尺度の変更は良いのではないかと思う。ただし、未来の生産性と比較するため割増分の助成金は3年後の支給になることは留意が必要だ。

印刷業も人材不足、若手の採用難が続き、働き方改革等、新たな対応に迫られ人材への投資は益々必要性が増す。こうした助成金制度の情報をうまくキャッチし活用していくことが重要になる。

JAGAT 塚本直樹