二色刷りでローラ当りを調整しても着肉不良になる(202)

掲載日:2014年9月8日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

二色刷りでローラ当りを調整しても着肉不良になる(202)

 

【概要】
 二色刷の場合,先刷りする色のノリが悪い場合があります。インキローラの調整ブラン圧,版へのローラーの当りを調整しても改善できません。この場合,インキは軟かいほうがいいのでしょうか。

 【解決方法】
インキの固さを調整する場合、助剤にワニスは使わないほうが良いでしょう。ワニスを加えると一見軟らかくなったようでもインキのタックはあまり下がりません。腰切りコンパウンドを3%程度加えて良く練ってから使用します。一番良いのは、レジューサー〔石油系溶剤)を5%程度加えて良く練ってから印刷すると良くなるでしょう。特に寒い時期はインキが硬めになるので注意しましょう。
インキローラを調整しても、ローラのゴム質がグレージング(表面がツルッツル状) を起こした場合、版の画像にインキが乗りずらくなります。ゴムローラの寿命は一年程度ですので、古くなったら(グレージングを起こしたら)ゴムローラを交換する必要があります。ゴムブランケットも表面がグレージングを起こすと、インキ転移不良を起こします。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)