刷り始めより刷り終わりの網点が太る(204)

掲載日:2014年9月8日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

刷り始めより刷り終わりの網点が太る(204)

 

【概要】
 刷り出し時の網点より,刷り終りの網点の方が太るのは,仕方がないのでしょうか(順次,ツボの開きをしぼっていってます。)

 

 【解決方法】
ドットゲインの問題ですね。刷り始めの時はインキも硬めでローラ温度も上がっていま せん(一分間の機械停止でローラ温度は2℃程度下がります)高速で印刷するとローラ温 度が上がりインキは軟らかくなり網点は太り気味になります。
インキを安定させるためにインキバイブレーションローラに通水し、ローラを冷却することで(25℃±2℃)安定した印刷が可能になります。ローラへの通水は「水なし平版用」と言われていますが、PS版の印刷でも抜群の効果を表します。パッケージ印刷の色ムラも解消できるでしょう。
ローラの温度は通常高速で印刷しても28~30℃程度に押さえられますが、それ以上に温度 が上がるのはローラのセットが練りローラを含めて強すぎるためです。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)