製本方式は,無線綴じが増えていると聞くが本当か(307)

掲載日:2014年9月15日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:マスターペーパー

 

製本方式は,無線綴じが増えていると聞くが本当か(307)

【概要】
 製本方法には中綴じや無線綴じなどがありますが,無線綴じの割合が高くなっているというのは本当でしょうか?また,中綴じの針金はリサイクルと聞いたのですが本当ですか?

 【解決方法】
 製本方式では、ハードカバー仕様の上製本は糸かがりで綴じられていますが、製本加工 工程が多くコスト高になってしまいます。
ページ数の多い厚い書籍も最近は無線綴じが増えています。文庫本やJAGATのテキスト ブックも無線綴じで作られています。アジロ綴じも無線綴じの一種です。
カタログ・パンフレット類は8-16-32頁程度の頁数で、針金中綴じ製本が主流になってい ますが、カタログ・パンフレット類の中綴じなども針金中綴じから糊付け中綴じに変りつ つあります。中綴じ糊付け装置は、製本紙折り機に取り付けられるものや、オフ輪の加工 部分で糊付け中綴じされるものもあります。
 中綴じの針金が、再生紙をつくるとき邪魔になりますが、ホットメルト(糊)も邪魔にな ります。中綴じに糊付けを用いるのは、製本工程でオンラインで綴じることができるため,コストダウンにつながるのが魅力の様です。中綴じ糊付け製本は、16頁までの製本です。平綴じ製本の厚い本は、針金平綴じが多いです。本文の紙質が低いもの、例えば更紙を使ったマンガ本などは、針金を使用したほうがコストを低く押さえることになります。
それは、紙質が悪いためホットメルト(糊)が沢山必要になるためコスト高になります。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)