共進ペイパー&パッケージにおいてプライムファイア106始動式

掲載日:2019年11月20日

ハイデルベルグのインクジェットデジタル印刷機であるプライムファイア106(日本1号機)の始動式典が、多数の報道関係者を集めて2019年11月7日に株式会社共進ペイパー&パッケージの関東工場で行われた。

株式会社共進ペイパー&パッケージの創立当時の社名は鍛治川商店と言い、木製だったマッチの箱を紙製に変えるところからビジネスが始まった。マッチ箱用の紙の開発を鍛治川商店は手がけたと言うことであり、共進ペイパー&パッケージの歴史は工夫とビジネス開発の連続ということだったのだ。

まずは式典の様子だが、式典は今回のプライムファイア106導入の立役者である鍛治川和広常務の挨拶で始まった(写真1)。デジタル印刷機をフルに利用するビジネスであるハコプレ等のビジネスを推進してきたのが鍛治川常務なのである。そして、ハイデルベルグジャパンのヨルグ・バウアー社長の挨拶、ハイデルベルグ社からの記念品(トロフィー)がバウアー社長から共進ペイパー&パッケージの鍛治川清司社長へ贈呈されるという欧米流のセレモニーで始まった(写真2)。

図1:鍛治川常務挨拶
図2:バウアー社長から鍛治川社長へトロフィー贈呈

いよいよ工場見学だが、プライムファイア106となると、それなりの工場面積が必要になるが、運良く隣接地が空き、工場建屋(写真3)を新設し、今回の搬入となったのだ。

図3:プライムファイア用の建屋

これも欧米流だが鍛治川清司社長、鍛治川和広常務、そしてバウアー社長の三人によるテープカットである。普通のハサミなら日本でもよくあることだが、(写真4)の様な特大バサミなのはドイツ流のご愛敬である。いよいよ電源投入だが、鍛治川常務がスイッチを押し(写真5)、無事稼働しだした。そして、バリアブル印刷のデモンストレーションも行った(写真6)。

図4:テープカット
図5:スイッチオン
図6:印刷結果

その後はプライムファイアで考えているビジネスについての説明だが、将来的な展開としては様々なビジネスを目指しているが、共進ペイパー&パッケージが推し進めてきたパッケージ用の印刷通販サイトであるハコプレ(Hacoplay)を、まずはターゲットにしている。ハコプレを印刷通販というと共進さんは怒るであろうが、決して悪い言い方ではなくハコプレサイトは実によく出来ている。日本のWeb to Print(共進さんではWeb to packと呼んでいる)の中でも上位クラスだ。もっと正確に言うと、ハコプレは会員制の印刷通販サイトと言った方が良いかもしれないが、会費を払うとそれ以上のメリットが得られるサービスなのである。そのサービスにより小ロット・短納期でパッケージを提供できることを目指したビジネスがハコプレなのである。つまり「ほしい箱を、ほしい時に、ほしい量だけ、ほしい価格で」を目指したサービスだ。

このビジネスを共進ペイパー&パッケージさんでは2013年にサービスを始めたのだが、最初はデジタル印刷機もトナー機でスタートして、徐々にサイズアップやインクジェット機にバージョンアップしていき、ついにB2サイズのJetPressの導入となり、ビジネスも見えてきたということになったのだ。そして今回ついにB1サイズのプライムファイア106の導入となったわけだ。今後は単なる箱だけでなく、紙バッグやPOP類とアイテムはどんどん増えていくのだろう。今回は始動式のご報告だけだが、page2020やJAGATinfoで詳細な報告はさせていただくので、ご期待いただきたい。

(JAGAT専務理事 郡司秀明)