合成紙に合成紙用インキで印刷した時、インキの乾燥を早くさせる為に良い方法はありますか?

掲載日:2014年8月11日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:オフセット印刷

Q:合成紙に合成紙用インキで印刷した時、インキの乾燥を早くさせる為に良い方法はありますか?

A:合成紙に印刷するときは、合成紙用インキを使用するのが通常です。合成紙用インキは、通常のインキに入ってる石油系溶剤が入っていません。その為インキのセットは遅くなります。又湿し水に対する抵抗力が低く乳化しやすい性質になっています。乳化したインキはセット・乾燥は大幅に遅れます。 
 合成紙に印刷するときは、湿し水を出きるだけ少なくし、湿し水pH・室内温湿度は常に一定に保つことが大切です。 
 通常の枚葉インキには、1.0~2.0%のドライヤーが入っていますが、合成紙用インキにはドライヤーが3.0~4.0%入っています。そのため普通の合成紙用インキでも機上安定性が悪い(インキローラー上で乾燥して締まってしまう)結果を招きます。
 それが、ドライヤーを増やすことでインキの機上安定性が更に悪くなるため、ドライヤーを入れて乾燥を早めるのはお勧めできません。
 早くセット乾燥させるためには、刷り本に風入れを行ない、温度の高い所に置いておくことです。刷了後寒い場所等に置いておくと、2~3日過ぎてもインキは乾燥しません。

 

(2005年5月16日)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)