印刷界にトレンド形成しつつあるテーマを取り上げる

掲載日:2016年1月7日

page2016カンファレンス、印刷マーケットの4セッションでは、印刷マーケット周辺の幅広いテーマや数あるメディアから、未来の印刷界にトレンドを形成するであろうテーマを選定し取り上げている。

マーケティング・事業可能性・具体的手法の視点から、印刷経営へのインパクトを踏まえた分析と議論をする。page2016は2011年からテーマに取り上げている地域活性関連セッションを2本、再評価の進むDM関連と、印刷市場予測のセッションを開催する。

PM1 「印刷会社と地域活性① インバウンドとニューツーリズム」

訪日客数2000 万人を目前に控えインバウンド市場が拡大している。最近は個人旅行者も増加、国内旅行客に注目される「ニューツーリズム」。インバウンド向けフリーペーパーで注目を集めるぴあ、同じくインバウンド向けに日本旅行の情報発信サイト・アプリを運用する昭文社、そしてニューツーリズムのノウハウを豊富に持つティー・ゲートの事例から、訪日客2000万人時代の印刷会社の地域活性ビジネスへの関わり方の可能性を探る。スピーカーは、ティー・ゲート代表取締役社長の甲斐聖一氏、ぴあインバウンド事業開発室室長の宮崎裕二氏、昭文社グローバル事業統括部マーケティング推進課の鶴岡優子氏の3名。インバウンド、ニューツーリズムの注目される両分野において、印刷会社の可能性を探る。

PM2 「印刷会社と地域活性② 地域コンテンツの収集、シティプロモーション」

地域情報を収集を通して隠れた魅力を発掘・ストーリー化し、アナログ×デジタル×リアルな「場」で、地域PR に奏功する事例が増えている。地域活性に先行的に取り組む3 者の事例から、地域情報を活用した地域ブランディング、シティプロモーションの効果的な手法を考察する。小田原市は、市役所ホームページを約50言語対応にするなど、地域活性の先進地域。また、印刷会社2 社もオウンドメディアを持って独自性ある地域コンテンツの収集と展開をしている。 小田原市企画部広報広聴課都市セールス係長の山口一哉氏、東洋美術印刷代表取締役社長の山本久喜氏、佐川印刷企画デザイン制作部部長の清家忠明氏をスピーカーに議論を展開する。

PM3 「再評価、新展開の進むDM 最新事情」

広告キャンペーンの主流がクロスメディア型にシフトする中、行動喚起に強いDM は起点として、またビックデータ活用の出口メディアとして、再注目されている。バリアブル印刷の新たな活用可能性などを模索する。ディーエムエス管理本部経営企画室部長代理の森健氏、トッパン・フォームズ企画本部マーケティング部 LABOLISコンサルティンググループマネージャーの宇井剛史氏など、DMと個人データの取り扱いに高い定評のある両社を中心に、ビッグデータ時代のDM 最新事情について解説する。

PM4 「2016 年の情報メディアと印刷市場展望」

印刷ビジネスは我が国の経済と産業、情報メディア、広告市場の影響を受けて動く。2016 年度の印刷ビジネスに影響を及ぼす材料には何があるか。下げ止まりを示す指標の増えてきた印刷市場について、印刷周辺環境を多角的に整理、2015 年を総括、2016 年の予測までを提示する。スピーカーは、電通総研研究主幹の北原利行氏、JAGAT研究部長の藤井建人。

印刷マーケットカテゴリでは、上記のように、1.地域活性:インバウンドとニューツーリズム 2. 地域活性:シティプロモーション 3. DM・ビッグデータ・バリアブル印刷 4. 2016年の情報メディアと印刷市場予想 をテーマに取り上げている。各セッションは、先進企業・独自企業の実務経験ある第一線のビジネスパーソン、専門分野のコンサルタントなど、各界各テーマを代表する有識者を中心に構成されている。年末から、スピーカーの皆さんと打ち合わせをしているが、いずれも濃い内容で、当日のセッションも盛り上がりそうだと、運営側としても期待感が高まっている。各テーマに興味のある方は、ぜひセッションに参加し、知識を深め、議論にも参加していただきながら、多くのヒントを持ち帰っていただきたい。

(JAGAT 研究調査部 小林織恵)