印刷会社の新入社員が描く将来ー意識調査ダイジェスト

掲載日:2018年8月31日

新入社員が入社してもうすぐ半年がたつ。入社時の意識調査から彼らの横顔に触れてみたい。

印刷会社に入社してきた新入社員たちは、印刷業界へのイメージや働き方をどのように考えているのだろうか。毎年JAGATが実施している「新入社員意識調査」の集計結果からその一部をお伝えする。

 入社の決め手は「仕事内容」と「働きやすさ」
「印刷業は何番目の志望だったか」を問う設問では、全体の半数近くが第一志望と回答している。第一志望に選んだ理由には、「本づくりに携わりたい」「販促物のデザインに興味があったから」など、「紙媒体を扱う印刷業」としてのクリエイティブな魅力をあげた人が多い。
実際に今の会社を就職先として選ぶ際、入社の決め手となったのはどのようなことだろうか。「入社動機」を問う設問では、「仕事内容」(18.6%)が最多となり、「安定性」「福利厚生」「通勤に便利」が上位を占めた。会社を選ぶ条件として、「仕事内容」と同時に「働きやすさ」をより重視しているようだ。

男性の4割が「コミュニケーション能力」の強化を望む
「入社後もっとも伸ばしたいと思うスキル」をひとつだけ選ぶ設問に対しては、「コミュニケーション能力」を挙げた人が最も多く、2位「技術」3位「企画力・発想力」の順位で続いた。
特に男性では「コミュニケーション能力」が2位の「技術」を大きく引き離して4割を占めた。その理由として、「営業に一番必要だと思うから」「自分には不足していると思うから」という声が多く、良好な人間関係を築き、仕事に直結するスキルを強化したい、あるいは弱点を克服したいという気持ちがうかがえる。
「目標勤続年数」については「定年まで働きたい」が半数近くの44.2%に達し、終身雇用を望む傾向は安定しているようだ。女性は、今年初めて「定年まで働きたい」が最多になった。一方「管理職を目指したい」と回答した人は35%、「いいえ」が65%を占めた。昇進を希望する割合は昨年より3ポイント減り、45%あった10年前に比べると10ポイント下がる結果になった。

人材確保が難しい時代に、印刷会社を選んで入社してきた新入社員たちは、貴重な戦力である。現場の中で経験を重ねながら、情報産業としての印刷会社の新たな可能性を自ら切り拓いていってほしい。

「新入社員意識調査2018」の詳細は、Jagat info9月号に掲載します。

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