印刷業定点調査 各地の声(2019年12月度)

掲載日:2020年3月26日

12月の売上高は△1.3%。増税を機に10月から3カ月連続のマイナス。下げ幅の△1.3%は3カ月で一番小さいが、12月の平日日数が前年より1日多かったことを考えれば、実質的に5%以上の落ち込みであったと見た方がいい。

地域別では、首都圏(△8.0%)がこの3カ月連続で△7~9%の大幅な落ち込みが続く。一方、名古屋圏(+6.3%)は2カ月ぶり、大阪圏(+5.3%)は3カ月ぶりのプラスに転じ、名古屋圏と大阪圏が早くも回復傾向を見せる反面、首都圏の不振ぶりが際立つ。

業種・業態別では、商業印刷(+3.4%)が3カ月ぶりのプラスを回復。東京に多い出版印刷(△13.4%)は2カ月連続で10%近い落ち込み。地方に多い総合印刷(△6.0%)は3カ月連続のマイナスと低調さが続く。紙器・事務・その他(△1.4%)は3カ月連続のマイナスだが、落ち込み幅は2%未満にとどまって安定的ともいえる。

規模別では30人未満(+4.7%)が2カ月ぶりのプラスを回復した。しかし30~49人(△5.8%)、50~99人(△0.3%)、100~299人(△2.6%)はいずれも3カ月連続のマイナス。

【印刷会社経営者の声】

茨城:商業

この時期は風邪やインフルエンザ、また用紙の保管や静電気対策など、ヒト・モノともに乾燥に注意して作業を行うようにしています。

石川:総合

消費税が8%から10%への増税。若干の混乱がありましたが令和2年になって落ち着いたように思います。しかし業績が一歩の感があり、業績回復を期していきます。

岐阜:その他

干支にちなんで熱中(チュウ)、集中(チュウ)という言葉を耳にする。途中(チュウ)で投げ出さないように、決めた事をしっかり継続したい。でも、これが難しい。

大阪:商業

古紙回収の状況が、中国の政策変更によって厳しくなったことを案じています。

岡山:商業

12月は好調でしたが、その反動なのか1月は絶不調。印刷受注の予測はなかなか立てづらいです…。

(『JAGAT info』 2020年2月号,印刷経営ウォッチング,p56-57より抜粋して要約)