「デザイン思考」がビジネスの場で注目されています。デザイン思考がマネジメントにも取り入れられる背景と、「これからのデザイン」として印刷業のビジネスにどのように活用されていくべきかを探ります。 続きを読む
「人材」タグアーカイブ
「習うより慣れよ」だけでは人材は育たない
印刷産業に特化したJAGAT通信教育は、企画、デザインから、プリプレス、印刷、後加工まで印刷人に必要な知識の整理ができるようなコースを揃えている。 続きを読む
クロスメディアは業態変革の基本テーマ
(寄稿)クロスメディアエキスパート認証試験取り組み企業に聞く 続きを読む
『JAGAT info』2016年12月号
■経営者インタビュー
軽いフットワークでお客様の困りごとの相談相手に
―オフセット印刷を基盤に印刷周辺サービスへも注力―
いばらき印刷株式会社 代表取締役社長 椿本 学氏
■特集
エキスパート資格を通じた人材育成
株式会社研文社/大昭和印刷紙業株式会社/株式会社木万屋商会
■特別企画
pageカンファレンス・pageセミナーが示す印刷ビジネスの実態と未来
■page2017
印刷パートナーゾーン出展社紹介
■マーケティング情報
印刷ビジネスの2016年を振り返り、2017年を展望する
■技術トレンド/クロスメディア
「あしたの売り上げ」をつくるためのソーシャルメディア
■技術トレンド/グラフィックス
インクジェット技術の基本と先端技術
■Education
新入社員の育成は入社前の準備から始めよう
■エキスパート資格
広がるDTPエキスパートの役割
■メディア業界動向
最近の欧州新聞製作事情 厳しい環境の中、デジタル化への取り組み進展 井上 秋男
■森裕司のデジタル未来塾
美しい組版を実現するために
■デザイン・トレンド
グッドデザイン賞と印刷・メディア
■DTPエキスパートのための注目キーワード
HDR 野尻 研一
■クロスメディアエキスパートのための注目キーワード
課題解決のためのメディア提案の基礎 影山 史枝
■デジタル印刷最前線
小ロット対策と用途開発を両軸にデジタル印刷戦略を推進
株式会社金羊社
■JAGAT近畿大会2016開催報告
印刷の強み、弱みを意識した「顧客への価値提供の考え方」
『DTPベーシックガイダンス』発行のお知らせ
『JAGAT印刷業経営動向調査2016』発行のお知らせ
印刷界OUTLOOK/JAGAT中部大会2017のお知らせ/キーワード2016
新入社員研修のご案内/第47期DTPエキスパート認証試験のお知らせ
ニュースラウンジ/印刷経営ウオッチング/『印刷白書2016』発行のお知らせ
2016年12月15日発行 A4判
【有資格者寄稿】多角的視点で動向を捉える人材がビジネスチャンスをつかむ
エキスパート資格制度活用は人材育成の「はじめの一歩」。有資格者の声をお届けします。 続きを読む
配慮表現はとても難しい
「お疲れさまです」は万能の言葉ではない。社会人としての基本マナーを押さえた上で、自社の社風やハウスルールに対応してほしい。 続きを読む
映像とクロスメディアビジネスには 必須の内容が盛り込まれている
クロスメディアエキスパート認証試験合格者に聞く
株式会社パレイド真辺 庄帝氏 代表取締役
株式会社パレイドは映像を中心に、グラフィック・ウェブ・アプリ開発などクロスメディアビジネスに取り組むクリエイティブエージェンシーである。以前、印刷会社にてクロスメディア事業を率いていた真辺庄帝氏が独立し、2015年2月に設立された。クロスメディアエキスパート(以下、CME)資格を取得したことで現在のビジネスにどのように役立っているのかを真辺氏に聞いた。
CME試験を受験したきっかけをお聞かせください。
真辺 以前、印刷会社にアートディレクターとして在籍していましたが、独立してデジタルコンテンツを軸としたクロスメディア事業を立ち上げたい、と当時の社長に相談しました。「それなら、社内ベンチャーのような形ではどうか」ということになりました。そこで、クロスメディア事業部という名前で組織を立ち上げることになりました。
5 月頃から構想を開始し、10 月から事業部をスタートするとなった時、社長から「クロスメディア事業を立ち上げるのだから、CME の資格を持っていると格好が付くだろう」と言われました。
既に試験日が間近になっていましたので、まず、JAGAT のテキストの過去問題を確認しました。学科問題については弱点を把握することができましたので、そこを集中的に勉強することができました。分らなかったところは、改めて言葉の意味から調べ、関連用語も含めてエクセルの表に書き込むという方法で勉強しました。当時は、ネットワーク系やマーケティング理論が苦手でしたので、この分野について深く勉強するきっかけになりました。
企画書の書き方は、正直、傾向と対策が分からなかったので、取りあえず与えられた案件に対して自分なりに企画書を作っていくという、今までどおりの仕事のやり方で、何とか合格することができました。
CME 資格取得によって得られたことは何でしょうか?
真辺 SWOT 分析などの基礎的な知識や論理的思考をしっかり勉強する良いきっかけになりました。その結果、お客様に「デザインはこうした方が良いです」とか、「メディアプランニングについてはこうした方が良いです」などと説明する際に、ロジカルに説明する癖がつきました。当時在籍していた印刷会社では、「提案できる会社になろう」という目標を持っており、暇さえあれば企業を研究し、自主提案するということはやっていました。
現在の会社の社員に対しては、どんな教育を考えているのでしょうか?
真辺 「この業界で食べていくのなら、CME の知識は基本になる」と社員にはいつも言っています。資格を取得することでたくさん仕事を受注できるということではなく、持ってないレベルであれば仕事は取れないということです。今の会社には10 人のメンバーがいて、全員がクリエイターです。代表の私ともう一人のデザイナーが、営業を兼任しています。会社としては、CME、またはプロモーショナルマーケターの取得者には、毎月4000 円の資格手当を出して取得を奨励しています。受験費用も支給しています。
クライアントの目的は、イベントやキャンペーンによってセールスの実績を上げたいということに尽きます。どの場所・どの分野のセールスを強化するか、どんな手法でどんな材料を用意するのか。その費用がいくらでどのくらいの効果が見込めるかということを伝えるのが企画書・提案書になります。イベントがあれば、ブースのアイキャッチ用の映像を作りましょう。その映像にナレーションを入れると商談用の映像に使えます。さらには、映像の素材を使ってカタログを作りませんかという、3 つの流れで提案することもできます。イベントが終わった後でも、「その映像は営業用やウェブサイトに流すこともできます」と言えば、コンテンツのマルチユース提案になります。少ない投資でより多くの効果を上げる、つまりROI を上げることができます。そういう考え方ができるのが、CME であり、ビジネスに生きてくるのです。
セールスプロモーションのビジネスをするのであれば、ウェブや印刷、イベントなどあらゆるメディアや手段を活用しなければなりません。営業マンなら特にこういう分野をしっかり勉強すべきです。業界用語や専門用語を知らないのは、受注する以前の問題です。
また、デザイナーにはデザインの意図をきちんと説明すべきだとよく言っています。クライアントに説明するときには、フィーリングではなく、理論武装しなければなりません。例えば「ターゲットが40 代50 代だから、漢字を使ったグラフィックの方が響きます」という言い方が必要です。ターゲットがどこの誰で、5W1H とか、何がゴールなのかを意識することで、デザインも変わってくるのです。そういう考え方が身に着くので、CME はデザイナーにもメリットがあるものなのです。
真辺さんから見たCMEの意義は?
真辺 今、印刷だけで終わるビジネスはほとんどありません。印刷物を作るなら、同時にウェブに展開されることがほとんどです。つまり、印刷の仕事を受ける時、誰かがそれ以外のビジネスを受けているのです。それを受注できるようにするには、何を勉強すべきか。その内容がこの資格にはあると思います。私の会社でも、展示会に出展することがあります。そこで名刺交換して、これといった方々にはDM として紙の資料を送ります。展示会を見に来る人には、他の企業からもたくさんメールや電話が来ているはずです。だから、コストや手間をかけてもDM を送る意味があるのです。DM を送って届いたタイミングを見計らって電話をするわけです。そういうことが人間の心理を考えたセールスプロモーション、メディア戦略なのです。CME で5W1H に相応しいメディアを選択するということを学んでいるので、なぜ紙が大事なのかを理論的に説明できるようになります。
CME の勉強をすると、今まで見えていなかった景色が見えてきます。紙媒体でもウェブや映像ビジネスでも、その周辺にいろいろなビジネスチャンスが秘められていることが見えてきます。だから、ウェブを作っているお客様に対して「こういう紙媒体があると効果が高まります」と提案することができるのです。
JAGATinfo 2016年7月号より転載
コミュニケーションをデザインするエキスパート像
DTPエキスパートカリキュラム改訂12版公開に先立ち、改訂の主旨とポイントを公開します。 続きを読む
産業構造の変化とキャリア開発
技術革新による産業構造の変化は、産業の原動力となる人の働き方と密接に関わっている。
現在私たちが向き合う高度ネットワーク社会は、自律的な最適化を背景にした労働力のパラダイムシフトを引き起こし、価値労働への移行が求められている。
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人材育成に求められる資格試験の在りかたとは
業務のオートメーションが進めば進むほど、今後の人材には高い角度の視点が求められる。
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