印刷営業マンがRAWデータをもらってきて印刷会社で専用ソフトを使って現像処理することはあるのでしょうか。

掲載日:2014年8月11日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:グラフィックス

Q:印刷営業マンがRAWデータをもらってきて印刷会社で専用ソフトを使って現像処理することはあるのでしょうか。

A:「RAWデータ」とはデジタルカメラで撮影された際の画像情報が未現像の状態でデータとして保存されたものです。デジタルカメラ内ではレンズを通してイメージセンサーにイメージが投射されます。そして、AD変換装置を経由して画像処理エンジンに渡され、そこで画像を加工処理してJPEGやTIFFなどの画像データとして媒体に記録されます。原則として「RAWデータ」はカメラメーカー専用の現像ソフトかサードパーティの現像処理ソフトでないとそのまま映像としてみることはできません。

 「RAWデータ」は、現像されていない状態なので、カメラマンも、作品の品質を確定していない状態と考えられます。カメラマンの業界では、上記の性質を持つ「RAWデータ」を、印刷会社への入稿データとしては推奨していません。カメラマンやスタジオレタッチャーの中だけで、受け渡しができるデータ形式と捉えられています。
 現実に、製版データとしてRAWデータを貰い、印刷側で加工することはまれなことと思われます。よほどいつも仕事をしているレギュラーの関係か品質に対してまったくお任せの仕事でしか出稿側の満足を得られるのが難しいからです。
通常は出稿側の品質保証(カメラマンの意図)が反映された状態でデータを入稿していくことが高品質の印刷再現の上で大事です。

 

 

(2010年4月19日)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)