早稲田大学で「印刷業界とフリーペーパーの関係」講座を開催

掲載日:2014年11月13日

JAGATでは、11月4日(火)、早稲田大学オープン教育センターのフリーペーパー講座にて、「印刷業界とフリーペーパーの関係」と題する講義を行った。

早稲田大学オープン教育センター
のフリーペーパー講座は、メディア研究が盛んな同大学のメディア文化研究所などが協力し、2008年度(単位の取得できない講座としては2006年度から)に開講した。

2007年には広告費のピークを迎え、部数だけでなく紙誌面の内容も飛躍的に向上、成熟したメディアとして、既存の新聞、テレビ、雑誌、ラジオなど4マス媒体と並ぶ新しいメディアという地位を確立したフリーペーパーだが、日本の大学においては調査・研究、あるいは授業科目の対象として取り上げられてこなかった。

そのため、先述した同学メディア文化研究所が中心となり、国内の大学における初の試みとして歴史、理論、実務という多角的な側面から、フリーペーパーの現状、そして将来の展望を追究する講座を開講、第一線の研究者や実務家を数多く招聘し、学ぶ機会を学生に提供してきた。

早稲田大学は、メディアに興味を持つ学生が非常に多く研究なども盛んで、実数は把握できていないが毎年数多くのフリーペーパーが学内で創刊されているという。そのため、最新の情報や事例を学ぶことのできる同講座への反響は大きく、毎年定員300人のところに倍以上の申込みが殺到する人気講座となっている。

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JAGATでは、公益性の観点で2014年から同講座に協力、11月4日(火)に「印刷業界とフリーペーパーの関係」と題して、約1時間の講義を行った。
「印刷産業」「印刷メディア」「印刷会社と地域活性の関係」「変わるフリーペーパーの役割」「印刷会社のフリーペーパー事例」「フリーペーパーの平均像から」という、6つのコンテンツから、印刷業界の現状や印刷メディアの特性、フリーペーパーとの関係性、実際の仕事内容などを説明した。

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講義終了後は、「印刷会社の仕事は『刷ること』だと思っていた。印刷会社のイメージが変わった」「自社でフリーペーパーを企画・編集している印刷会社があるとは知らなかった、自分も関われる可能性を感じた」「フリーペーパーにおいてはネットマガジンに優位性を感じていたが、紙にすることで情報の信頼性が増すことがわかり、紙のフリーペーパーのアドバンテージが分かった」「印刷会社が地域活性に一役買っていることに魅力を感じた」「実際に印刷会社が制作する全国各地のフリーペーパーを見ることができ、クオリティの高さに驚いた」など、学生から多くの反響が寄せられた。

11月13日(木)には青山学院大学で講義を開催、今後も引き続き、学生などへのPRを含め、あらゆる面で印刷業及び関連産業の発展に貢献する活動を続けていく予定である。
最後に、今回の講座開催にあたりご尽力いただいた朝日新聞、早稲田大学非常勤講師の稲垣太郎氏、そして、短い募集期間にも関わらず、自社で企画・制作しているフリーペーパーを送って下さった会員企業の皆様に御礼を申し上げたい。

(研究調査部 小林織恵)

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