貿易統計で印刷物を見ると、2025年は輸出増・輸入減で差引額は縮小したものの、15年連続の輸入超過となった。輸出入ともに中国が1位で、輸出は約3割、輸入は約4割を占めている。(数字で読み解く印刷産業2026その4)
輸出入総額の約7割がアジア、1位は中国、2位はアメリカ
財務省「貿易統計」によれば、2025年の印刷物の輸出額は431億円(前年比4.2%増)、輸入額は513億円(同1.0%減)となりました。輸出量は9.0%減、輸入量は2.6%増と、数量の変動が逆方向なのは、円安が輸出額を押し上げ、価格低下が輸入額を押し下げたものと考えられます。
アジアが最大の取引先で、2025年の輸出額は282億87百万円(同1.2%減)、輸入額は352億89百万円(同4.1%増)で、輸出入ともに総額の約7割を占めています。西欧は輸出42億23百万円(同4.1%増)、輸入78億82百万円(同18.0%減)、北米は輸出79億85百万円(同34.9%増)、輸入75億37百万円(同0.7%減)となりました。
輸出先のトップ10は、中国、アメリカ、ベトナム、台湾、韓国、香港、ドイツ、タイ、メキシコ、オランダです。中国は不動の1位でシェアは31.8%を占め、前年14位のオランダが10位に入りました。
輸入先のトップ10は、中国、アメリカ、シンガポール、韓国、フランス、ドイツ、マレーシア、台湾、ベトナム、イタリアです。10年(2013~2022年)連続1位のシンガポールが3位に後退し、中国が3年連続の1位となり、輸入総額の39.1%を占めています。 下図は2005~2025年の印刷物の輸出入額とその差引額の推移です。2010年以前の6年間は輸出超過で、2011年以降の15年間は逆に輸入超過となっています。輸出額から輸入額を差し引いた差引額は2024年に大幅に減少し、2025年は82億円となり、14年ぶりに100億円を下回りました。

『印刷白書』では、印刷物の輸出入相手国上位10カ国の推移表や、アジア・西欧・北米などの地域別の構成比の推移なども、わかりやすいグラフで紹介しています。
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(JAGAT 研究・教育部 吉村マチ子)


