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DTPターボサーバーによって向上したチラシ制作フロー

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:DTPターボサーバーによって向上したチラシ制作フロー

 

株式会社広研

 
▲管理事業本部 管理事業部 部長 蘇我 章一 氏
 企画制作事業部 データ管理グループ 課長 金子 幸弘 氏

導入されたDTPサーバー

株式会社広研は,大阪市西成区を本拠地とし,チラシを中心とした広告の企画・制作を強みとしている総合広告会社である。東京と名古屋に営業部があり,それぞれを拠点として各種小売店を代表とするクライアントへの総合広告計画からプロモーション戦略,ディスプレイの企画・制作と幅広く活躍している。
 同社は2004年10月,クライアントである大手量販店とのより強固な連携・協力体制を構築するため,DTPターボサーバーを導入,チラシ制作における画像データ管理に関し効果を高めている。
 今回は同社管理事業本部管理事業部部長蘇我章一氏,同じく企画制作事業部 データ管理グループ 課長金子幸弘氏より,DTPターボサーバーでのコンテンツ管理によって向上したチラシ制作フローについて話を伺った。

クライアントとのシステム連携

DTPターボサーバー導入のきっかけは,重要クライアントである大手量販店のシステム変更に伴うものであった。「クライアントとの関係を強くしていくためには,画像コンテンツを自分たちで管理できることが重要と考えました。そのためには,画像データベースを早くもちたいと考えたわけです。私どもが最終的に構築したいシステムをいくつか探したところ,一から開発するか,もしくはDTPターボサーバーという選択になりました」(蘇我氏)。システムの導入には期限があり,また一から開発するには非常に大きなコストが掛かるたため,独自システムの開発という選択肢はなかった。「またユーザ事例が多くあるので安定稼働しているという安心感がありました。画像はわれわれにとって命ですので,サーバが問題なく稼働していることを重要視しました」(蘇我氏)。

▲広研のチラシ制作フロー

同社が導入されたDTPターボサーバーのシステム構成は,基幹サーバにSun V440,RAIDシステムにStorEdge3310を146.8GB ×12,バックアップシステムとしてAIT3の16巻タイプ。ワークフローソフトウエアFullPressを32クライアント,ファイル管理システムWebNative,データベースオプションVenture,バックアップソフトウエアFlashNetである。今回の同社が導入したチラシ制作のためのワークフローはどのようなものなのだろうか。
 商品情報の大元は大手量販店で管理されている商品マスターにある。量販店側はチラシで必要とされる商品のテキスト情報(商品コード,価格など)を広研に配信する。広研はそれを受け取ると,テキストデータベースに一度保存し,広研が制作で使用するためのテキストデータに変換する。一方画像はDTPターボサーバー内に保管されており,DTPターボサーバー側ではテキストデータベースから送信される商品コードを元に画像をバスケットで収集,テキストとともに一括ダウンロードを行って組版がスタートする。
 組版は,市販の組版ソフトウエアを組み合わせ,主にInDesignでレイアウト。「現在はある程度マニュアルの組版も行っていますが,XMLを利用することも考え,InDesignを選択しています」(金子氏)。「テキスト情報と画像情報を一緒にダウンロードできるので,商品画像に対するテキストの間違いがなくなります。また,精度の高いデータを元に制作することで,作業全体のスピードアップにも貢献します」(蘇我氏)

▲DTP制作室

またこの制作フローのメリットとして,作業の効率化と精度のアップが挙げられる。「従来は『写真課』という部署のものが専任で画像を管理しており,その部署のスタッフしか必要な画像を収集することができませんでした。現在ではリスト検索から簡単に目的のデータを取り出せますので,素早い対応ができるようになりました」(金子氏)。
 外注スタッフとのやり取りにも変化が現れている。「今までは必要な画像は渡し,もしくは外注スタッフの手元にあるものはそのまま流用して使用されていたので,どれが最新のデータなのか分からなくなるということもよく起こりました。現在は手元にあるデータは絶対使用しないよう指示し,すべてサーバで一元管理された最新のデータでチラシ制作を行っているため,外注に対するデータ管理の精度も上がりました」(蘇我氏)。

外部公開へ

広研では現在セキュリティなどのルール化策定中であり,外部へのサーバ公開は控え,アナログフローも並行して行っているが,「Webからの外部公開は必要と感じており,準備や対応は順次行っています」(蘇我氏)。クライアントや多くの外注先と協力しながらの制作フローであり,顧客の資産であるデジタルデータを取り扱う同社にとっては慎重に公開準備を進めざるを得ないが,将来的には実現したい課題の一つであると述べている。また,このチラシ制作の実績から,ほかの顧客からの信頼も得ることができ,「小売店などを中心にコンテンツ管理の依頼など,業務が広がるケースも出てきています」(金子氏)。
 同社が現在実現しているこのチラシ制作のワークフローはまだ踏み出したばかりである。外部公開を実現することで,さらに2歩,3歩と新たなフローの展開を実現するのではないだろうか。

▲株式会社広研 本社ビル

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 株式会社広研
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『プリンターズサークル』2005年8月号より

 

(2005年9月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

商品の魅力作りに挑戦し続ける包装のパッションカンパニー

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:商品の魅力作りに挑戦し続ける包装のパッションカンパニー

 

Oce TDS800HBとOce Exec 株式会社東京自働機械製作所

Oce TDS800HBとEngineering Execの導入により,電子ファイリングシステムを刷新, 1日2500枚の図面出力とスムーズな図面入力を実現
 包装機器メーカーの最大手である東京自働機械製作所は,設立以来「たばこ包装機」の歴史とともに歩み続け,その技術を発展,さまざまな分野へと応用してきた。現在では,たばこ製造・包装機械に加え,一般各種自動包装機械,廃棄物処理システムなどを,開発・設計,製造,販売を行っている。生産性の高い包装の実現により,顧客の問題・課題を解決するために,絶えず新しい包装形態や新技術の開発に取り組んでいる。常に創造性,革新性を求め,日本で最初にたばこ,キャラメルなどでオープニングテープ付きの包装を実現した。また,ボックスティッシュ5個パックの取っ手付き包装を可能にしたのも同社の技術である。そのほか,世界最速のたばこ製造用フィルター供給機,新世代ベーリングシステムなど革新的で高品質な製品を提供している。 同社は,新製品の設計・既存製品の設計変更業務において,日々膨大な数の図面データの処理を必要とする。既存の電子ファイリングシステムでは,1日当たり1500枚弱の印刷がせいいっぱいで,また図面の登録でも,煩雑な作業に時間と手間を費やしていた。しかし,Oce TDS800HBとOce Engineering Execを導入することで,2500枚の図面を6時間以内に印刷が可能になり,入力作業も簡略化できた。また,30%のコスト削減を達成した。 製品開発の業務を担う同社の研究所では,新製品の開発・設計に加えて,既に顧客に納入した製品の改善のための設計作業も行っている。電子ファイリングシステムは,設計した図面の管理や出力するために必要になる。 設計図面の管理は,扱う製品の数,種類が膨大で,また部品の数も多岐にわたるため,正確性と確実性と迅速性が必要とされる。

不十分だった既存の電子ファイリングシステム
同社では1998年から電子ファイリングシステムを導入し,包括的な管理をしていた。顧客の要望する製品を短期間で製造,納品するために,製造作業に必要な図面を迅速に準備できることが不可欠であり,電子ファイリングシステムには,優れた性能が必須となる。しかし,同社で運用していた既存の電子ファイリングシステムは,以下のような問題を抱えていた。
 図面出力に掛かる時間
 当初,電子ファイリングシステムの導入により,A2~A1サイズを主に,1日当たり2500枚の図面出力を計画していたが,結果的に1日当たり1500枚しかできず,出力の計画を調整したり,残業をする必要が生じていた。
 図面出力とスキャンの同時処理ができない
電子ファイリングシステムへのCAD図面の登録は簡単に実行できるが,同社には,50万枚にも及ぶ既存の手描き図面があり,それを登録する作業は困難で,図面が必要となった時点でその都度スキャニングを行っていた。また,既存の他社入出力機器では,図面の入出力を同時に処理ができないため,大量出図の際は,入力作業を止めざるを得なかった。
 事前処理作業が必要な手書き図面のスキャン
古く劣化した手描き図面を既存の他社入出力機器でスキャニングする際は,場合によっては1枚当たり30分近い時間を掛けて,前処理を施す必要があった。同社では,スキャナの性能が優れていれば,この作業に費やす時間を減らすことができると考えていた。

Oce TDS800HBを導入
 新システムでは,より作業効率を高められる入出力機器と,その能力を100%引き出すことができる簡単・確実な電子ファイリングシステムを実現することと,同時にランニングコストの低減も目指していた。既存のシステムから容易に移行ができ,運用も満足できることから,最終的にOce TDS800HBとOce Engineering Execを導入した。 「日本オセの製品は,2002年6月のCADシステム入れ替えの際に,Oce TDS 600をCAD図面の出力機として3台導入しており,評価も高く,既になじみがありました。今般導入したTDS800HBの性能は,既存のシステムでは満たすことができなかった弊社の要件を十分に満たすものであり,Oce Engineering Execも,既存のシステムより使い勝手が良いと感じました。
 最終的に,TDS800HBは,大量出図にも余裕で対応できる高速プリンタである。他社機では対応できない不鮮明な図面であっても確実に読み取ることができるスキャナである。出図と入力を同時に処理ができる優れたコントローラである。また,Engineering Execはだれでも簡単に操作ができ,確実な管理とTDS800HBの能力を発揮できる。
システムがオープンであり,将来の拡張時も柔軟に対応できる。といった点が,導入の決定要因だったと言えると思います」と研究所管理課の薄井課長は語っている。
また,研究所管理課の佐藤係長も,「他社の電子ファイリングシステムで,システム専用のプリンタ以外で出図するとさまざまな制約がありました。例えば,ポストスクリプトデータの高速プリントや,図面上に必須となる機械のロット番号,種別のスタンプをほかのプリンタでは印字できないといったことです。しかし,日本オセのOce Engineering Execには,ほかのプリンタでも要望どおりの図面を出図することができる機能を提供してくれました」と述べている。

Oce TDS800HBとOce Engineering Execを導入したメリット
同社が,Oce TDS800HBとOce Engineering Execを導入して得られたメリットをまとめると以下のようになる。 出図枚数が1日1500枚から,6時間以内で2500枚になった
TDS800のプリンタは,図面の印刷を高速,確実に行え,製造のために要求された図面を迅速に出図できるようになった。
 入力作業の簡略化
TDS800のスキャナは,優れたイメージ処理機能により,判読し難い劣化した手描き図面を,だれでもワンタッチで高品質のスキャニングができるようになった。従って,スキャンするための前処理・後処理が以前よりも簡略化された。
 作業の効率化
TDS800のコントローラは,コンカレント処理に対応しているため,図面の出力作業と入力作業を同時に並行して行える。従って,業務が滞ることもなく,生産性が飛躍的に向上した。
 検索,閲覧する人の増加,多様化
 既存の電子ファイリングシステムは,同時利用が5ユーザまでだったが, Oce Engineering Execでは,Web方式により,現在は20ユーザまでに拡大し,関係部署で見たい図面をリアルタイムに見ることができるようになった。
 「CADの図面をOce Engineering Execに登録することで,例えばCADを使えない人でも,図面を簡単に検索して見ることができるようになりました。だれでも簡単に運用できるので,工場以外の各営業所からもOce Engineering Execを使いたいという声も上がっています」と佐藤係長は語っている。
 別の小判プリンタでも,Oce TDS800HBと同じ図面を出力可能になった
日本オセが提供するソフトウエアは,ネットワーク上のほかの小判プリンタでも,用紙サイズ以外はOce TDS800HB同様の出図ができるため,社内全体で図面を柔軟に利用できるようになった。
 運用管理負担の低減
 既存の電子ファイリングシステムはUNIXベースであったため,管理と運用に専門的な知識が必要だった。しかし,Oce Engineering Execは,Windowsベースであるため,容易に管理・運用することができる。

日本オセ株式会社

 『プリンターズサークル』2005年10月号より

ソリューションレポート募集中

 

(2005年11月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

お客様との関係をサポートするダイレクト宛名印刷~DMソリューションレポート

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:お客様との関係をサポートするダイレクト宛名印刷~DMソリューションレポート

 

Noと言わない社風が業務改善の原動力!それを支えるのがBUSKRO

 (株)ブンカは1948年の創業以来、商業印刷を中心として印刷媒体の作成を受注してきたが、現在、これに加えデータベースの運用管理、ダイレクト宛名印刷ソリューションを導入したメーリングサービス事業を展開し、大いに成功を収めている。この事業は、総合小売業大手(以下はクライアント)との密接な関係に基づくものであり、同社がクライアントから勝ち得てきた「信頼」がどのようにして生み出され、どのようにメーリングサービス事業に発展していったのかについてお話をうかがった。

まず、お客様中心に考える!

 同社は当初、クライアントが店頭で使用する店頭POPや店舗内サイン関係、ノベルティなどの販促物といった印刷物を受注していた。しかし、さまざまな対応を要求される小売りの現場からは、実に多種多様な要望があった。同社のシステム部データベース課課長の樋口久和氏は次のように語っている。

 「中にはハッピやブルゾンなどの布物から、灰皿や貯金箱に至るまで実にいろいろな仕事をご依頼いただいています。流通は情報に対していかに敏感に反応できるかが売り上げにつながるので、印刷物作成のスピードやレスポンスの高さが非常に重要になってくるのです」

 同社ではそうした要望にどのように対応しているのだろう? 樋口氏は「まず、お客様中心の考え方がベースにあります。クライアントからの要望が印刷機をまわす時間だけしかないような、とても短納期の場合でも、営業はできないとは口が裂けても言わないところにあります」と語る。一見すると印刷業であればどこでも言っているような営業対応ではあるが、そうした営業の言葉を社内全体にある「やってやろう」という「NOと言わない社風」が支えている。もちろん中には解決できないこともあるが、それでもまず動いてみるということが結果的にはクライアントの信頼を得ることになった。

いち早く個人情報保護法に対応

そうした関係を構築していく中、クライアントより特定の顧客層に対して会員を募集し、DMを発送する業務を受注した。さらに、このデータベースを全国で統一して管理・運用する運営業務を受託して欲しいという要望が出た。当初、新規事業ということもあり小規模で行い、大量受注時には外注もしていた。しかし、クライアントからの新しいことをしたいという要望があり、各店舗から発送というローカルなリレーションを維持するためにバリアブルデータの高速印字を実現する必要性があった。
 樋口氏は「それ以上に数十万件のデータを外注するのはリスキーすぎる、という危機意識が社内に生まれました。これを克服するために完全内製化に踏み切ることになったわけです。これは逆にクライアントからの信頼を得るいい機会でもあり、納期を確実に守れるという考えもありました」と語る。そうして同社は個人情報保護法が施行される一年前の2004年6月にISMSの登録認証を取得した。

BUSKROはシンプル、堅牢が決め手

 同時に、セキュアなメーリングサービス事業の確立に重要なものとして、ラベルではなくダイレクト宛名印刷を活用することとなり、『BUSKRO HPQ』が導入された。BUSKROを選定した経緯を樋口氏は「BUSKROを選んだ理由はその性能もありますが、販売会社(フロンテック)が当社で実際に作っているサンプルを持ち帰り、それに印字したものをプレゼン資料として提出してもらったのが、実際の仕上がりをイメージするのに役立ちました」と語る。
 実際にBUSKROを管理している同社の業務部次長の山内薫氏は「BUSKROのセッティングはとても楽ですね。シンプルだし、簡単に手早くセッティングできます。それがイコール、スピードにつながり、業務効率のアップになるわけです」としており、データベース課の秋元生也氏も「大変に堅牢だということも非常に高いポイントですね」と評価している。BUSKROでバリアブル印字をすることで、店舗名や顧客属性、バーコードなどにも対応している。バーコードを使ったデータベースとのチェックシステムは、数十万件の中に必ず数千は存在するエラーリストをつぶす上で大いに役立っており、さらなるコストセーブにもつながっている。
 今後の展開について樋口氏は「今後はメインクライアントの中にさらに大きい柱を増やし、その上で、その他の企業ともお仕事ができればと思います。小ロットでも印字を受注し、利益も十分確保できるノウハウを会得したいですね。ただし、下請けではなく総合的なサポートからエンドユーザとの関係性を構築し、印刷の仕事に拡げていきたい。」と語った。

 最後に同社の企画提案力についてたずねると樋口氏は「まず、顧客の要望に対して真摯に対応する。そして、その要望の100%より、少し高い110%ぐらいを提案できるように心がけていることです」と語った。

 『プリンターズサークル』2005年12月号より

ソリューションレポート募集中

 

(2006年1月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

社内ネットワークの強化をサポート

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:社内ネットワークの強化をサポート

 

イワニチ高速オフセット株式会社は,岩手県一関市に平成2年に設立された東北屈指の印刷会社である。岩手日日新聞社のグループ会社として一般商業印刷を一手に引き受けるほか,近隣地域および他県の外注から依頼を受けた印刷も行っている。高速輪転機2機および平台印刷機のほか,断裁・製本機器などの設備と,高度な技術でニーズに対応している。また,制作関連では主に岩手日日新聞の記事下広告を中心に,東京を始めとする他県からのチラシ・パンフレット類の制作も行っている。
 岩手日日新聞社グループはイワニチ高速オフセットのほかにも,ケーブルテレビやビジネスフォーム,また他社の新聞印刷を受託している別会社と合わせて9社あり,さらに東京・仙台・盛岡に営業所を構え,東北から関東までのネットワークを形成している。
 同社が多様化する印刷,そしてDTP制作のニーズに対応するためDTPターボサーバーを導入し,その後どのようにワークフローが変化しているのだろうか。今回は同社生産品質管理室部長 須藤武彦氏,画像センター主任 小笠原誠氏にお話を伺った。 
 

■サーバの役割とは?
 「サーバに何をさせるか?ということを考えた結果,『一元管理』であるというところに行き着きました」と須藤氏。3年ほど前から考えていたサーバ導入の大きな目的はそこにあったと言う。
 「DTPデータがデジタル化されてから,各オペレータごとにMOでバックアップを取っていましたが,1日15分だとしても,積み重ねれば相当の時間になります。制作に関係ないバックアップやデータ管理という部分で,オペレータが多くの時間と気遣いを必要としてきました」(小笠原氏)MOでバックアップを取ることがデータの二重化につながり,逆にどれが最新のデータなのかが分からなくなるという混乱もあったそうだ。制作側同様,営業側でもデータ集配信に関する問題が存在した。「お客様のデータを,今までは営業が取りに伺っていました。1往復1時間が3件として,約3時間,営業全員が毎日,短納期が迫られる中,本来の営業活動ではないことに時間を取られていました」(須藤氏)。
 同業他社からCTP化のニーズが高まる中,MO内のデータをCTPへ出力することには対応できたが,その間のデータの受け渡しという部分が大きな問題となってきたというわけだ。DTPターボサーバー導入後,同社ではどのような変化が起きたのだろうか。
 「制作側ではサーバ内のデータのありかが整理され,検索やプレビューですぐにデータを探すことができるようになり,また営業側では顧客自身にデータを探してもらえるようになったので,今まで費やしていた時間がゼロになりました。DTPターボサーバーを導入してからそれぞれのムリ・ムダだった部分が削減され,まるっきりワークフローも変わったと感じています」(須藤氏)
 

■実際のサーバ構築とサーバによる自動処理
サーバ内の実際のデータ構成に関して小笠原氏は,「RAIDを(1)商業印刷向け(2)グループ会社および新聞広告向け(3)入稿受け付け,の3つのパーティションに分けています。さらにそれぞれの中で制作中のもの,在版のものと分けており,(1)ではデータベースのVentureを使用,よく再利用される画像データに対してはクライアント別,商品ジャンルとフォルダを分けることで流用しやすくしています。制作中のものは地域別,クライアント別に分け,受注番号をフォルダごとに付けることによって管理しています。在版はデータ削除などを防ぐためにダウンロードのみ可能にしています」。
データをサーバ内で整理したことにより在版データの検索フローが大きく変化し,利用者にも分かりやすくなったと言う。また,DTPターボサーバーを使用したフローの自動処理も行っている。
 「顧客が入稿フォルダにデータをアップロードすると,自動で担当者にメールが送られるように設定しています。特に顧客が急いでいる場合でも,すぐに気がつくことができます」(小笠原氏)
 「メール通知など,かゆいところに手が届くシステムで,お客様の突然の依頼や短納期にも対応できるようになりました」(須藤氏)
さらに今後は,Ventureのオートメーション機能を利用したさまざまなワークフローを構築したいと言う。「例えば制作用のフォルダにあるデータが3カ月たったら自動で在版のフォルダに移動する,校正のチェックが入ると自動的にリモートプルーフ出力やメール配信が行われる,またPDFデータ入稿限定で,アップロードされたら自動で専用のフォルダに移動され,RIP,CTP,印刷と自動で流れるフローを構築する…といったことを計画しています」(小笠原氏)。

■サーバベースリモートプルーフ
同社がDTPターボサーバーを導入した理由の一つに,リモートプルーフがある。これは,制作側がサーバに校正用PDFデータをアップロードすると,相手側のプリンタから出力され,相手はそこに赤入れを行った後にスキャニングすると,再度PDFとなってサーバに戻り,制作側はそれを見ながら修正を行うというものである。同社はグループのうち5拠点にリモートプリンタを導入した。「遠隔地とのやり取りであるため,従来は宅配便の利用が主で,その分の時間のロスがありました。現在では朝校正データを送れば,その日のうちにはこちらに校正されて戻るので,校正で時間を取られることがなくなりました。設置先も喜んでおり,営業の動きが早くなったと好評です」(須藤氏)。
 

■社内体制のさらなる強化へ
導入時を振り返り,「いろいろなサーバを見て検討しましたが,私どもがサーバの役割として挙げた『一元管理』『データ受け渡し』『在版管理』『データプレビュー』に合致したのはDTPターボサーバーだけでした」と須藤氏。今後の展望としては,社内制作部門の生産管理システムとの連動を挙げている。「プリプレスの制作過程は経営的に見ればブラックボックスな部分が多い。生産管理システムの導入により,経営者側は制作部門の実際を把握し,社員には自身の仕事に対する自覚を促すことで,問題改善に向け経営者と社員が一体となって解決できるのではないかと考えています」「自社でもっている環境を生かし,ささいなことを見逃さず『アイデア』を生むことで,企業がまい進でき,お客様を囲い込んでいくポイントだと思います」(須藤氏)。

イワニチ高速オフセット株式会社
 本社 〒021-0822 岩手県一関市東台14-37
 TEL 0191-23-9333
 URL http://www.isop.ne.jp/iko/

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イワニチ高速オフセット株式会社
 本社 〒021-0822 岩手県一関市東台14-37
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印刷・出版システム事業部
 東京都渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル11階
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『プリンターズサークル』2005年11月号より

ソリューションレポート募集中

  

(2005年12月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ダイレクト宛名印字がもたらすソリューション

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:ダイレクト宛名印字がもたらすソリューション

 

SJ-20Kで作業効率アップ、業績もアップ!超高速宛名プリンタSJ-20K

【特 徴】
●最大20,000 枚/時の超高速印字。大量の印刷作業や、短納期の処理に最適。
●顔料系の速乾インクでもカスレないSIS 機構と自動キャッピングを採用。
●別納マーク・会社ロゴ等のイメージ印刷にも対応。
●2種類の給紙装置で封筒ハガキから小冊子まで用途に合わせて選択可能。
●大容量インクタンク方式新登場!ランニングコストを大幅に削減。

有限会社アドレスプロモーション
東京都江東区亀戸2-12-7
TEL 03(3683)3871

有限会社アドレスプロモーションはDM 発送代行を専業として30 年以上の経験を持つ老舗だが、須藤一夫新社長にバトンタッチしたばかりの若々しい会社だ。同社はこれまで現会長の元、タナックの提案するダイレクト印字機を導入しており、5 月には最新鋭の超高速宛名プリンタ『SJ-20K』を導入した。

 専業として、官公庁をはじめに印刷会社からの委託も含め、さまざまな業種からの依頼をこなし、導入機器は常にフル操業の状態だ。そうした状況から同社では常に最新の機器を求めており、須藤氏は「ラベルよりも宛名印字が美しく、手間も省けるのでダイレクト印字機の第一世代機を5 年前に導入したのですが、SJ-20K はさらに高速で作業時間の短縮が図れる事から今年導入を決めました」と語る。

 導入の決め手にはいくつかのポイントがあった。これまでの4 ヘッドから8 ヘッドに増えた事で印字幅に余裕が出て「宛名と別納マーク」「宛名と差出店名」などが1 回で印字でき、時間短縮が図れるようになった。また、これまではコーティングしたハガキを使用した場合、乾燥させる必要があり、そのために外注する事があった。SJ-20K には乾燥ユニットが搭載されており、作業工程の効率化はもちろん、外注コストの削減も可能になった。

なんと言っても最大のポイントはその作業速度だ。「ラベルの打出・貼付作業は何万件ともなれば1 日がかりです。外注の必要も出てきます。SJ-20Kは印刷物にもよりますが、平均1 時間に1 万から1万2 千件印字してしまいます。この速度による稼働率アップは、社内でこなせる仕事量にそのまま反映されます。業績にもプラスになりました」と須藤氏は語る。須藤氏は「これまでどおり現業を大事にしつつ、SJ-20K を武器に地道な新規開拓も狙って行きたいです」としている。

9,500 通を翌日発送!DA-6300 で省力化
SJ-20Kで作業効率アップ、業績もアップ!超高速宛名プリンタSJ-20K

【特 徴】
●タナックだけの縦型設計。コンパクトで場所を取らず、キャスター付で移動も簡単。
●最大5,000 枚/時の高速印刷。フォントも文字サイズも自由自在。
●用紙を縦に積むことにより、一度にたくさんセットできる手間無し設計。
●印字品質・レイアウトともSJ-20K と共通、サブ機としても最適。
● ジャムリ易い封筒も開封口でないほうから送れるのでスムースに印刷可、専門反転ドライバー標準装備。
●最大1m/m の厚さの物まで印字可能。

ミツバ綜合印刷株式会社
東京都千代田区神田神保町1-25-8
TEL 03-3291-2243 FAX 03-3293-1476

ミツバ綜合印刷株式会社は、都内千代田区に本社を構える印刷会社だ。同社では2005 年3 月にタナックの縦型ダイレクト宛名印刷機『DA-6300』を導入した。

 同社では以前より官公庁の印刷発送業務を承り又特に医療系の社団法人から会員向け月報の発送業務を依託されている。発送業務の内容は、封筒(長3、角2)に宛名ラベルを貼付け、10 ページ程度の月報を(他に入れる場合は4 パーツ程度)を封入して発送するという内容で、一度につき3,000 ~4,000 通の発送が、月に一、二度発生していた。この時点ではラベル貼付けを手作業で行っており、丸一日を要する大変な作業だった。

ところが、3 月より依頼数が9,500 通に激増することとなった。現状の手作業ではすでに限界が来ている事がわかっていたので、対応策として『DA-6300』を導入して作業効率化を図ることとなった。導入後はこれまでの数で丸一日かかっていたものが、DA-6300を導入した事で、9,500 通が諸作業を含め、8 時から夕方までには終了する事ができるようになった。

DA-6300 の操作を担当する伊藤康弘氏は、「DA-6300 を導入したことで、お客様より1 万通近い数を発注をいただいても、翌日の発送が容易に実現できるようになりました。作業もお客様からお預かりしたExcel などのデータをWindows でWordに貼り込み、後はDA-6300 で出力するだけですので、慣れてしまえば使いやすいと思います。当社のように都心に構える印刷会社にとっては、この省スペース設計は本当にうれしいですね」と語っている。

 現在はメインクライアントからの月1、2 度の依頼の他に、イレギュラーな依頼として、1000 ~2000 通程度のものもあり、今後もメインクライアントを中心に堅実な事業を展開しつつも、ダイレクト宛名印字の良さを十分活用した営業活動も進めていきたいとしている。

記事及び機械に関するお問い合わせ先
タナック株式会社
 〈本 社〉〒105-0014東京都港区芝2-15-3
TEL.03(3454)4141
〈仙台営業所〉〒984-0051宮城県仙台市若林区新寺4-1-6-1101
TEL.022(293)1076

『プリンターズサークル』2006年1月号より

ソリューションレポート募集中

 

(2006年2月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ビジュアル・ワークフローの確立で課題を解決 -ActiveAssets-

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:ビジュアル・ワークフローの確立で課題を解決 -ActiveAssets-

 

2006年2月23日にエプソン販売株式会社会議室で、社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)主催「今、求められるビジュアル・ワークフロー」セミナーを開催した。
 同セミナーでは、印刷・メディア制作業務のIT化が進む中で、ワークフローを改善し、より効率を上げる方法を株式会社毎日コミュニケーションズ 書籍・ムック編集部 小木昌樹氏が実際の事例を元に提案した。

いい本をより安く作るために

毎日コミュニケーションズでは『Mac Fan』『PCfan』を始めとするパソコン雑誌や書籍、就職情報誌を手掛けている。
 「出版を取り巻く環境が厳しい状況の中、いい本をより早く、より安く作る仕組みを構築していかなければ、出版業界では生き残れない」と小木氏は語る。
  これまでの書籍制作におけるワークフローの問題点として
 1. データの受け渡しにバイク便や宅急便を使い、費用と時間が掛かる
 2. 色校正のやり取りが多い。一度で済むことはなく、2校、3校と時間も手間も掛かってしまう
 を挙げている。
これらの課題を解決するのが、フルデジタルのワークフロー確立である。そのためには、デジタル化が大きく立ち遅れている業務やコミュニケーション環境を改善しなければならない。しかし、単にデジタルでのやり取りを実現すればよいということではなく、画像原稿・校正などのイメージ情報を発注側・受注側・制作側でネットワークを活用して即座にやり取りすることが必要である。言わばビジュアル・ワークフローと言うべきものであり、それによって印刷・メディアにおいて大幅な納期短縮とコストダウンなどの実現が図れる。
 「出版制作を大まかに分けると、入力(素材の制作)、制作(デザインや組版)、出力(製版)といった流れになる。DTPやデジカメ、CTPの登場で入力、制作、出力それぞれの工程のデジタル化は進んでいると言えるだろう。しかし、これだけでフルデジタル化になったとは言えない。実は、各工程と工程をつなぐ部分のデジタル化が大切だ」(小木氏)
ワークフローのフルデジタル化、つまり具体的には、電子送稿や、ネットワーク送稿といった環境を整え、カラーマネジメントによるワークフローを作るということだ。
 「印刷の安定化も大事だが、印刷機の色をどの程度再現できるかも大切だ。カラーマネジメントを確立して、デザインの工程に、印刷機のプロファイルをフィードバックすれば、モニタとプリンタによる色のシミュレーションができたことになる。
また、AdobeのCreative Suite2は、カラーマネジメントに対応したアプリなので、これらを利用すれば、印刷に入る前段階で色のシミュレーションができる。この段階である程度色の確認ができれば、校正紙が行ったり来たりすることはないだろう。平台校正どころか、DDCPも不要になる」(小木氏)

ワークフローを改善し、仕事の効率を上げる

毎日コミュニケーションズから2月に発売された本『プロが教えるDTPのキメ技』は、エイビス・テクノロジーズの「ActiveAssets(アクティブアセット)」を用い、ビジュアル・ワークフローを確立した。これにより、コスト削減と制作スピードアップを実現できた。
ActiveAssetsは、データを管理するデータベース機能と、作業進行の進捗管理をするプロジェクト機能という2つの機能があり、これらをインターネットを通じて複数の人と、ブラウザ上でやり取りをしコミュニケーションをするものである。
 各担当者はテキストや画像をActiveAssetsに入れることで、データを一元管理し、スピーディな素材収集を図った。
 「例えばデザイナーから提案されたカバーに『文字の色をもう少し濃くしてほしい』『グラデーションをもう少し狭くしてほしい』といったコメントを付けて返し、さらにデザイナーからコメントが来るということを繰り返して、ActiveAssets上で案を練り込んでいった。
デザイナーとリアルタイムでやり取りができ、画面上に即座に反映される。またデザイナーと自分以外の人も参加でき、いろんな人の意見を集約できる。こういった機能もうまく活用すればとても利便性が高い」(小木氏)
ActiveAssetsは、登録ファイルをサムネールやアイコン表示で管理できる。アクセス権限をファイルやフォルダごとにユーザ別に設定できるだけでなく、有効期限も設定可能だ。
 「それまで使っていたFTPでは、ファイルネームしか分からないし、ソフトによっては日本語名を付けると化けてしまい、中身が全く分からないということがあった。サムネールによって画像が何であるか一目りょう然だ。この中のどれを使うか、差し替えるかといったコミュニケーションも取りやすく、この機能によって間違いがだいぶ減った」(小木氏)
データは、PDF/X-1aにして、ActiveAssetsで岐阜にある印刷工場にネット入稿、CTPで印刷という流れになる。
ICCプロファイルはAdobe RGBを使用している。デジカメの画像もレタッチもすべてAdobe RGB上でファインデータを作り、編集サイドですべてJapanColor 2001 coatedにプロファイル変換し、デザイナーに渡して組む。色校正は、カラーマネジメントされたモニタとカラーレーザプリンタで行い、毎日コミュニケーションズのオフィスの中で済ませた。それ以外の人が色を確認したい場合は、それぞれがモニタで確認し、関係者全員がビジュアルについて同じ意思の疎通と感覚をもてるようにした。
 「良いものを作りたいという思いから何度も色校を出したのだが、結果的に印刷費に跳ね返ってきて、なかなか思いどおりに仕上がらない。こうした無駄を何度も繰り返し、いろんな人たちの話を聞いてやっとこうしたワークフローにたどり着いた」(小木氏)
クライアントのもつデジタルデータを資産化して活用価値を上げ、データ資産を生かすワークフローを提案する。そうすることで、関係者がより楽になり時間短縮が実現できるだろう。キーワードはグループコミュニケーションである。

 

 ■問い合わせ
株式会社エイビス・テクノロジーズ
〒140-0004 東京都品川区南品川5-11-45
 TEL 03-3474-0128 FAX 03-3474-0174
 URL http://www.abistech.co.jp/
*ビジュアル資産をフル活用するActiveAssets(アクティブアセット) 体験サイトを
 ご使用いただく際には、メールアドレスなどの登録が必要になります。
http://www.abistech.co.jp/よりアクセスください。

 『プリンターズサークル』2006年4月号より

(2006年5月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

WebNative導入で営業展開を方向転換

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:WebNative導入で営業展開を方向転換

 

株式会社ランドマークプレスは、静岡市を中心にDTP制作や製版を中心に活躍されている企業です。藤枝市に本社を構える株式会社石垣印刷の関連会社として1992年に設立。石垣印刷の静岡営業所と隣接したオフィスを構え、密に連携を取りながらDTPターボサーバーでのデータ管理を絡めた営業スタイルで独自の顧客層を広げつつあります。同社は1999年にSGI O2ベースの「DTPターボサーバーII」を導入し制作ワークフローを固めた後、2003年ファイル管理システム「WebNative」と画像データベースオプションである「Venture」が搭載されたXserveベースのDTPターボサーバーである「スーパーCUBE」を導入。データ管理はもちろん、さまざまな用途で活用されています。
 今回は、DTPターボサーバー導入によって変化した顧客・外部デザイナーとの協力体制や、今後の展望について、同社取締役・本間和人様にお話を伺いました。

 

■WebNative導入で営業展開を方向転換

DTPターボサーバー導入の数年前、同社は多くの競合他社の中から生き残るためにDTP以外にも何か新しい仕組みや事業を行いたいと感じ始め、当初はXserveベースでのストリーミング事業などを考えていたそうです。しかしその後、ファイル管理システム「WebNative」と画像データベースオプションである「Venture」が搭載されたDTPターボサーバーを知りました。
  「さまざまな展開の可能性を秘めていると感じて導入しました。また技術サポートの対応や新しい情報を提供してくれる姿勢もうれしいところでした」(本間氏)
  現在導入いただいているDTPターボサーバーの構成は、基幹サーバにXserve、RAIDシステムとしてXserve RAID 180GB×7、バックアップシステムにSONY AIT-3テープ装置を8巻タイプ。ソフトウエアはワークフローソフトウエアFullPress6クライアント、WebNative、Ventureです。「自社のデータ管理はもちろん、レンタルサーバのようにお客様にサーバ領域を使用していただくサービスを行いたいと思いました。それ から、WebNativeやVentureを利用した営業提案も可能だと感じました」(本間氏)
そして実際、同社ではDTPターボサーバーを中心にクライアントや外部の協力会社、デザイナーと効率的なワークフローを構築されていきます。

■大手通販会社との自動組版ワークフロー

 ランドマークプレスではDTPターボサーバー導入後、大手通販会社のカタログ制作に画像データベースオプション「Venture」を利用した自動組版フローを取り入れました。「最初は画像データベースとして提案し、ご利用いただいていました。その後自動組版の要望があり、Ventureを利用したInDesignとProDIX AutoSpeeder(プロフィールド社が開発した自動組版エンジン)での自動組版の仕組みを構築していきました」(本間氏)。
クライアントである通販会社は、今までの作業は細かいレイアウトの調整から組版、印刷まですべて一つの印刷会社に丸投げしていたため、手間は掛からなかったものの高いコストが掛かっていました。「当社のサーバを利用していただき、最終データまで制作できれば、後はクライアントが好きな印刷会社を選択できるようになります。コスト削減にもつながります」(本間氏)
 現在、InDesignの組版部分とIllustratorの組版部分の調整などを行いながら、徐々に実稼働を始めています。このほかにも、通販カタログに掲載されているモデルの画像データベース作成など、クライアントの要望に応じたサービスを随時展開し、ニーズにこたえています。

 

■アミューズメント関連企業への提案

<clear=all>ランドマークプレスが手掛ける営業展開のもう一つの例として、時間と場所を選ばないWebNative・Ventureのメリットを利用した、近隣の県や都心部に展開するアミューズメント施設に対するデータ管理・配信サービスが挙げられます。「施設内で利用されるポスターやPOPは共通して利用できるものが多く、チラシなどは住所と場所を入れ替えさえすればどこの店舗でも流用できます。WebNativeを生かして、各店舗で必要な時にすぐデータをダウンロードしたり、印刷を発注できるシステムを構築し、徐々に運用を開始しています」(本間氏)。サーバ使用料やパスワード発行に対し課金を行う代わり、ダウンロードに対し課金は行っていないので、プリンタをもっている店舗であればいつでもPOPやポスターのデータを利用することができます。また大量印刷が必要な場合は、同じサイト上に置かれているPDFの依頼書からファックスで見積もりや印刷を注文できる形式を取っています。 「WebNativeのメリットは、当社が他都県のクライアントへ営業提案できるのはもちろん、コンテンツが一元管理されていれば、クライアント自身が他都県に進出する際にも簡単にデータを流用する手助けになります」(本間氏)

 

■外部デザイナーとの協力体制

ランドマークプレスではWebNativeを介した外部のデザイナーとのデータ集配信を通じ、この1、2年で売り上げが伸びていると言います。
 「デジカメ入稿のほか、デザイナーとクライアント間の校正のやり取りがWebNative上でPDFデータを使用して行われるようになりました。クライアント側からも好評を得て、そのまま校正済みデータの製版を当社に発注いただく場合も増えました。WebNativeを使い始めてから自然に顧客の囲い込みが行われているのを感じます」(本間氏)
そのほか、都心を中心に業種を問わずさまざまな顧客がコンテンツ管理やPDFでの校正フローにランドマークプレスのサーバ領域を利用しています。「距離を感じず営業活動が行えるようになり大きなメリットを感じています」(本間氏)。

 

■PDFワークフローの充実を目指して

今後ランドマークプレスの課題として、PDFを活用したワークフローの充実を挙げています。「今話題になっているPDF/XとVentureを利用したフローの自動化を実施や、地元の協力会社の間で主流になっているTrueFlowの運用への対応、また最終データをOutlinePDFにしてフォントを問わず印刷できるようにすることで、例えば印刷だけは中国で行うということを可能にしたり、PDFでの在版管理も行うようにする…など、PDFの多くの活用方法が考えられます」「ランドマークプレスの目指すものは、『クライアントの作業の手間を省き、コストを削減する』ということです。WebNative・Ventureの仕組みをうまく利用しながらお客様をサポートすることで、良い品質のコンテンツを提供し、信頼を得ていきたいと感じています」(本間氏)

・このソリューションレポートは,ビジュアル・プロセッシング・ジャパンが発行する
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■関連情報
 株式会社ランドマークプレス
 〒420-0035 静岡市葵区七間町8-20 毎日江崎ビル8階
  TEL 054-250-8403
 URL http://www.landmarkpress.com/
株式会社 ビジュアル・プロセッシング・ジャパン
 印刷・出版システム事業部
  東京都渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル11階
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『プリンターズサークル』2006年5月号より

ソリューションレポート募集中

(2006年6月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ワンソースマルチユースによる新たな事業展開への取り組み

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:ワンソースマルチユースによる新たな事業展開への取り組み

 

株式会社精興社

 電子情報システム課 マネージャー 
 木村 素行 様

  株式会社精興社は本社・工場を青梅市に、事業所を神保町に構え、大正2年の創業以来、活版印刷を経て、現在はDTP・CTSによる組版システムとオフセット印刷で、時代とともに変化を遂げている印刷会社です。コンテンツをワンソースマルチユース化する仕組みを作ることで新たな事業展開につなげることをテーマに「プロジェクトS」を発足し、2005年9月にサーバを導入。今までの手書き台帳での管理方法から、デジタルデータ管理への移行の経緯や、今後の展開について、同社マネージャー・木村素行様にお話を伺いました。システム構成は、サーバ本体にSUNV240、RAIDにEMC-RAID、バック・アップアーカイブ機器にSONY AIT4 チェンジャー16巻を2台。ソフトウェアはWebNativeVenture、FullPress 10クライアント、FlashNet、FlashWebがインストールされています。

  ■「プロジェクトS」が発足

 「プロジェクトS」はワンソースマルチユースによる新たな事業展開への取り組みとしてスタートしました。歴史の長い会社なので、沢山の在版データがあり、重版や再版の間隔も長く、その間にも様々な新刊データが生まれています。従って、それぞれを組版システム毎に管理して来ましたが、お客様に対して何をお預かりしているのかを把握していても、いざ探すとなると時間がかかってしまい、データ管理システムによる標準化・体系化が必要と思っていました。さらには、印刷物のコンテンツデータ管理をすることで、クロスメディア展開できるようにしたいという思いがありました。導入する前に調査した時点では、保管データの点数は1万6000点以上。年間でも約2000点ずつ増えて行きます。重版、再版で上書きされる物もありますし、フィルムでの在版も含むと相当な点数になります。将来的には、古くなってしまったフィルムを、そのまま画像としてInDesignに貼り込み、順次デジタルデータとして保管しようと思っています。

  ■導入の流れ
 お預かりしているデータをお客様にも検索をして頂きたかったのです。印刷業界では、置版としてお預かりしている版は、貴重な財産をお預かりしているにも関わらず、普通は預り証も無く、もっぱら信頼関係だけで成り立っています。DTSによる顧客への閲覧サービスによって「確かにお預かりしています」という一つの証しとして、預金通帳の照会のような感覚で、利用をして頂きたかったのです。これをふまえて、まずは検索機能やセキュリティの課題をしっかりクリアしたいですね。お預かりしているデータが入ったテープの複製を、バックアップとして遠隔地の青梅本社工場へ保管もしています。きちんと管理し、そこから今後の展開をご提案することにもなるでしょう。

  ■VPJのシステムに決めたポイント
 当社受注の1/3は人文系の学術書、1/3が出版多色物という絵本などのビジュアルもの、1/3が商業印刷で成り立っており、この主力の3分野に対して使えるということが条件でした。保管点数では、文字物が多いのですが、他の用途にも展開が出来ると思いました。データ保管するだけのシステムは、他社製品でもあります。欲張りですが、もうちょっと発展できるプラットホームが欲しかったんです。VPJ製品は汎用性があり、ユーザ側でカスタマイズできるということが、当社として選択のポイントになりました。在版アーカイバというと、どうしても専用機的な考え方をしてしまいがちですが、クロスメディアやデータベースとしての発展につなげたかったのです。WebNativeでDTPデータがファイル名だけじゃなく、ビジュアルで閲覧できる、さらにはPDFでも確認できるというのも便利でした。今まではCTSで組んできたのですが、それをお客様にご理解頂き、古いやり方から切り替えて、今後は全面的にWindowsのInDesignに切り替えていこう、と取り組んでいます。またカスタマイズし、今まで蓄積した写研のデータも入れて行こうとしています。DTPになるとデータ容量が大きくなるのは必至なので、これからの増設、拡張性、カスタマイズに関して強いというのも大きなポイントだと思っています。

  ■時間面での変化は?

  受け渡しの時間がかからなくなりました。今までの「媒体で渡す」という感覚ですと、作業が媒体単位で工場を動いていました。今ではオンライン上でのデータ受渡しを工場、営業、生産管理が行っています。「営業が入稿して来たデータをそのままサーバに突っ込んで、作業が進んで行く」という流れが予想外に上手く進んでいます。絵本などのInDesign、カラー系は、ワークフロー(FullPress)の領域を使っています。Webで接続してダウンロードしてアップロードしてとなると思っていましたが、マウントしたままどんどん制作上で使っています。

  ■導入後の社内での流れは?

  当社では、「スカラボ(Seikosha Contents Aggregator LABoratory)」と名付けてカスタマイズし、社内で頻繁に使っています。「最初にパスワードを入れてから」と教育はしましたが、結局使わないのではないか、という不安もありました。しかし簡単に使えたので、普及に時間はかかりませんでした。慣れてしまえば、いろいろと使い道が出て来ますね。現在100個のIDパスワードを設定し、見るだけの人も含め、アクセスグループを細かく分けて使っています。またお客様とやり取りするのは、セキュリティを社内できっちり立ち上げてからです。不特定多数とやり取りするのではなく、お客様編集部、編集プロダクション、デザイナー、当社と当社工場の間でのやり取りを1つのサーバでやるという流れを想定しています。印刷会社のWebでよくあるような「データ入稿の際にはここに入れて下さい」というのではなくて、仕事単位で一つひとつ領域を分けていこうと考えています。

  ■今後の展開

  5月以降から、開始したいと思っているクロスメディア展開の一つは24ページの月刊物のフリーペーパーです。印刷物のデータから、Webでも情報配信して行くというものです。データ入稿から校了までを24時間で終わらせ3日後に納品し、その後データをMOでWeb制作に持っていかなければならない仕事です。WebNativeを使うことで、この流れを大幅に改善して行けるだろうと期待をしています。 (木村氏)

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■関連情報
 株式会社精興社 【神田事業所】
  〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-9
 TEL 03-3293-3012
 URL http://www.seikosha-p.co.jp/
 【本社・青梅工場】 〒198-0004 東京都青梅市根ヶ布1-385

株式会社 ビジュアル・プロセッシング・ジャパン
 印刷・出版システム事業部
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『プリンターズサークル』2006年6月号より

ソリューションレポート募集中

(2006年7月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

PrintSureを活用したオンライン入稿データ管理

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:PrintSureを活用したオンライン入稿データ管理

 

 東京カラーフォト・プロセス株式会社

 営業統括本部長 高木 尚之 様  班長 倉内 誠 様

 東京カラーフォト・プロセス株式会社(東京都新宿区市ヶ谷)は、昭和39年創業の印刷全般の総合プリプレス企業です。平成5年にはデジタル部門として「Cloud Nine」が、平成16年からは「Digital Shop CLOUDNINE」(東京都新宿区新宿)としてリニューアルオープンしています。
 制作部門の若松町事業所とはMacOS Xサーバでデータを共有し、オンラインデータ入稿を「PrintSure」を使って行っています。

 

◆サーバでつなぐ2つの事業所

 同時に何冊もの月刊誌を中心に制作物を扱う東京カラーフォト・プロセス株式会社では、ワークフローの管理用にPDFワークフローマネジメントシステム「Prinergy」を使用しており、何が現在どこまで進行中なのか一目で分かるようになっています。プリプレス生産管理支援システム「Konica NeoStream Pro」とVPJのオンラインデータ入稿ゲートウェイサーバ「PrintSure」の組み合わせで、ワークごとにセキュリティ、アクセス権を管理しています。
 入稿から印刷までの流れは、まず、「PrintSure」経由でサーバへ入稿され、CLOUD NINE事業部の営業が入稿データを把握し制作に流します。組版されたデータはPrinergyでアウトラインPDFにされ、印刷工程へと流されます。「現在の所、若松町事業所にある制作側でPrintSureを使っているとはいえ、従来のサーバへデータが入ってくる時との大きな違いは感じていません。それゆえ、違和感無く作業は進んでいます」(若松町事業所:三角氏)

 ◆「PrintSure」導入するきっかけ

出版社/印刷会社向けのデータ入稿システムとして「PrintSure」を2006年7月から稼働させています。
ますますデータ入稿が増えてくる現状を踏まえ、データ入稿における基準が作りたかったのです。どういったデータがいつ入っているのかを担当者が管理しなくてはなりませんし、制作と営業の拠点が離れているので、電話で「サーバにデータを入れました」という一言では現場も混乱します。
 雑誌制作では記者、デザイナーがそれぞれいろいろなデータをサーバに入れます。そのため、いつ、どのデータが入って来て、足りないのは何か、営業がそれをとりまとめるのが大変でした。社内にいてサーバの中身を見ないと、詳細は把握できません。一つの雑誌制作にはけっこうな人数が関わりますし、それを「ネーム」「レイアウト」と「素材」と、まとめていかなくてはいけません。
 求めていたのは入稿時に必要な情報を入れられて、入稿されたことがすぐ担当に通知される仕組みでした。そして、メール添付やAFPサーバ経由並に、だれでも簡単に入稿できるものであることが重要でした。
 最近は完全データ入稿が増えており、Illustrator、QuarkXPressなどの完全データ入稿で、チェックして面付けし、フィルムを出しておしまい、という自動的な流れができています。雑誌によっては、8割方が完全データ入稿をしています。将来的にPDF入稿になってもそのまま「PrintSure」で対応できます。データの種類によって入稿システムが違うのは混乱の元ですので避けたい所です。現状のワークフローの問題点を解消することはもちろん、将来的なワークフローの構築もできる点も「PrintSure」を選んだ理由です(CLOUD NINE事業部:高木氏、倉内氏)。

 

◆期待する変化

メールや無料ファイル転送サービスなどを使った入稿のトラブルが絶えず起こっており、その都度、再送をしてもらうのですが、最初からファイルが壊れていたのか、転送方法に問題があるのか、受け取った側では判断できないため、無駄な時間を取らせてしまうこともありました。「PrintSure」では、Macのファイル形式に完全対応しているのでそういった問題が無くなるといいですね(倉内氏)。

 

◆実際に稼働してみて

「雑誌名」「担当者名」「ページ名」「種類」などを簡便に入力できるようにして入稿側の負担を増やさないように工夫しています。そして入稿があったら担当営業と制作部門にメールが届くようにしてあり、素早い対応ができます。
 実際に、PrintSureを使ってデータが入って来た際のメール通知をとおして見てみると、ぽろぽろと頻繁にいくつもデータ追加や「間違えたので差し替えてください」などと、何度も入れ替えていたことが、今回になって分かりました。今までのように一つのサーバでやっていた時と、イメージが違いましたね。サーバにどんどん入れられていた物が、今までどうなっていたか分からないですね。正直こんなに差し替わっているとは思わなかったんです。今は履歴が残るので、差し替えたのがいつで、何かが、はっきり分かるようになりました。データの流れは完全な一方通行なので、いつの間にか差し替わっていることも無くなり安心です。営業側からは、こういうのが欲しかった、という声もありました(倉内氏)。

 ◆コミュニケーションの変化

 従来はMOなどでの入稿が基本でしたので、営業が取りにいく時に用件を聞いたりしていましたが、AFPサーバを使うようになってからも、「いつに入れました」というような連絡などの直接的なコミュニケーションは取っていました。
 今ではPrintSure上で、データを送信する時に入力する品目やコメントなどの情報だけで済んでしまうため、逆にコミュニケーションが無くならないだろうか? という不安感は無くは無いですね。
 土日に営業が居ないこともあるし、メールでの通知を見ることで、データを入れてくれているのだな、ということは把握できるようになり、フォローはすぐできるようになりましたよ(高木氏)。

 

◆今後の展開

 印刷も着実に進化しており、フィルムからCTPへと移り変わりつつあります。今まで4台稼働していたフィルムセッタも、現在は2台だけの稼働になっています。
PDF/X-1a形式などのPDF入稿から、アウトラインPDFを書き出して印刷、という流れの印刷工程になると、仕上がりまでの時間も短縮されるようになります。制作・印刷工程では、PDF入稿が増えるということは、作業が簡略化されていくためには、ありがたいことではあるけれど、出版社がPDF入稿をするに至るまでには、編集部側でのPDFフォーマットのスキルが必要になってきます。その基盤が育たないと難しいでしょう。PDF入稿も今現在まだまだ1~2割を数えるほどで、増えて行くにはこれから少し時間がかかるのかもしれません。これからは、PrintSureでの必要条件を満たしているかどうかPDFをプリフライトチェックしてくれる機能に期待しています(三角氏)。

 

このソリューションレポートは、ビジュアル・プロセッシング・ジャパンが発行する無料情報誌「VPJNews」に掲載されております。

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■関連情報
 東京カラーフォト・プロセス株式会社
 【CLOUD NINE 事業部】
   〒160-0022 東京都新宿区新宿1-30-16
ルネ新宿御苑タワー1F
  TEL 03-3354-3343
  URL http://www.cloud-nine.co.jp/
【市ヶ谷本社】
   〒162-0056 東京都新宿区市谷加賀町1-1-1
  TEL 03-3235-1474

株式会社 ビジュアル・プロセッシング・ジャパン
 印刷・出版システム事業部
  東京都渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル11階
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『プリンターズサークル』2006年9月号より

ソリューションレポート募集中

(2006年10月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

スクリーン印刷機でも拡大

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:スクリーン印刷機でも拡大

 

 印刷業界は価格競争が厳しく、特殊印刷や特殊加工を施すことで、印刷物の付加価値を高め他社との差別化を図るために、スクリーン印刷技術を利用することで、インパクトの強い提案が可能になる。 スクリーン印刷機、オフセット印刷機を扱うメーカー販社で、特にスクリーン印刷については業界トップメーカーとして知られる桜井グラフィックシステムズのショールームで、実際の印刷サンプルを参照しながらスクリーン印刷の技術とその可能性についてお話を伺った。

会社の沿革と主力製品について

1928年東京日本橋において紙商として創業。1946年(株)桜井製作所を設立し、1961年には営業部門である桜井機械販売(株)を設立。1992年に両社を合併し、現在の(株)桜井グラフィックシステムズになった。1964年よりスクリーン印刷機の開発に着手し、現在の主力製品は中型多色オフセット印刷機と自動スクリーン印刷機である。同社のスクリーン印刷機は、工業用途のみならず商業印刷分野でも広く利用されているバキュームシリンダー方式の自動枚葉機である。以前は欧米も含め、多くのメーカーが競合していたが、最近では世界市場で見てもほとんど独占的に製造販売している。主力のマエストロシリーズの原理は、活版印刷機に使われていた一回転ごとに停止して用紙を印刷胴へ咥え込むストップシリンダー方式である。もう一つの方式は、1964年の製造開始以来創り続けている印刷吸着胴が往復運動を繰り返す方式の「SC-AⅡシリーズ」である。

 

スクリーン印刷技術の多様性

スクリーン印刷機は、かつて陶磁器の転写紙製造に大きな役割を果たした。現在でも陶磁器の絵付けのための転写紙は、サクライ製のようなシリンダー式スクリーン印刷機での印刷によっている。しかし現在は、より広範囲の仕事に利用され、シートものなら何でも印刷が可能であるという利点が生かされ、シリンダー式スクリーン印刷機はさまざまな工業分野で利用されている。 また、シルク(スクリーン)印刷という呼び方も、印刷の版になる紗(スクリーン)に、今ではシルク(絹)は使っていないので次第にスクリーン印刷に統一されている。原理的に布を通してインキを出すため、物理的にスピードや機械形状などに大きな変化をとりにくい分野でもあるが、インキの消費量が多く、印刷皮膜が厚いことに特徴がある。そのことで、厚みが必要なものへの印刷を可能にし、オフセットの後工程で装飾を施したり、工業部品などにも採用されたりする理由でもある。特に電機業界で、非常に多く利用されており、圧膜ICのような微小なものから60インチから100インチ近くのプラズマディスプレイパネルのような大きなものを印刷するスクリーン印刷機械を使用しているメーカーもある。

 

最近の傾向として、ブックカバーへの利用や電車の中刷り広告などの利用も増加している。オフセットだけでなく、部分的にスクリーン印刷の併用で蛍光色を施すなどの工夫を加えることで、店頭に並ぶ書籍や電車など公共の場で目立たせることができる。ポスターなどでは、UVクリアーインキなどで印刷物の一部を盛り上げたりという装飾を施すケースもある。また、同じ原理で証券類、紙幣など偽造防止用にスクリーン印刷を利用するということも広く知られている。

 

最近、利用が多いのは遊戯機械関係(ゲーム機)の仕事である。この分野の製品はプラスチックフィルムにインキ皮膜を比較的厚く印刷するため、スクリーン印刷である必要が多分にある。オフセット印刷だと被膜が薄いため透き通ってしまうが、スクリーン印刷だと厚みが出てプラスチックフィルムの透過を防げるので、より人の視覚に訴えることができる。スクリーン印刷では、幾重にも重ねて印刷できるので、重ねる回数が多いほどビジュアル効果が出てくる。オフセット印刷ではこうしたことができないため、ゲーム関係の印刷のほとんどがスクリーン印刷である。また、絵画の複製の作成でも多回数のスクリーン印刷の刷り重ねでより忠実に再現することができる。

 

サクライ全自動シリンダースクリーン機はこのほか、ビデオ、DVDのケースに使われるポリカードネートやポリプロピレンなどの硬い素材にも使われる。サクライシリンダー印刷機は、素材の厚みにおいてもコンマ0.05mmぐらいから1ミリぐらいまで対応できるので幅広い分野での利用が可能な所以である。

●記事に関する問い合わせ先
 桜井グラフィックシステムズ(株)
 東京営業部 澤田・郷原
 〒135-0032 東京都江東区福住2-2-9
 TEL 03-3643-1131 / FAX 03-3643-1138
 E-mail information@sakurai-gs.co.jp
 URL http://www.sakurai-gs.co.jp/

『プリンターズサークル』2006年7月号より

 

(2006年8月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)