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【第22期与件:知育玩具】クロスメディアエキスパート 記述試験

状況設定について

あなたは、首都圏にある中堅総合印刷会社のX社に勤務するクロスメディアエキスパートである。X社は、商業印刷物やSP企画・制作、Webサイトの構築・運用のサービスを顧客企業に提供している。X社にはデザインとコンテンツ企画・制作を専門する系列子会社があり、グループ総従業員数は120名である。

A社提案プロジェクトについて

知育玩具の販売を中心にサービス業や小売業を展開するA社は、X社が過去に取引を行った顧客企業である。X社は、同社Webサイトの一部を手がけた実績もある。

営業担当者より、「A社は、顧客との新しいコミュニケーション戦略の検討をしている。」との報告があった。X社は、営業部門や企画部門、制作部門に所属する数名で、A社提案プロジェクトを立ち上げた。

クロスメディアエキスパートであるあなたは、本プロジェクトのリーダーに任命された。 X社は、本プロジェクトにて提案書を作成し、2016年8月21日にA社へ提出する予定である。

面談ヒアリングについて

A社について調査をすすめていった結果、X社の競合企業がインターネットやモバイル端末を活用した企画提案を行う準備をしているとの情報が入った。X社は、営業担当者が中心となり、社長と販促担当者に面談ヒアリング(※面談ヒアリング報告書参照)を実施した。

A社は、コミュニケーション戦略を立案するにあたり、社外からの優れた提案を取り入れ、実施を検討する方針である。

A社面談ヒアリング報告書

2016年8月1日
X社  営業部 第一課 釜本 一郎

概要:A社からの提案依頼に伴う、ヒアリング調査
日時:2016年7月27日 10時~12時
対応者:長谷部社長、香川広報室長
内容:下記に記載

1.提案へ向けて

A社は、幼児向け知育玩具の企画・製造、輸入、販売と幼児教室の運営を中心に事業を展開している。事業所は本部のほか、幼児教室1店舗、知育玩具専門店10店舗を運営している。
創業時は、「幼児教室」の運営を主要事業とし、あそびを取り入れた独自の幼児教育手法が支持され、業績は順調に推移した。

しかしながら、創業から10年を過ぎた頃、バブル景気の崩壊などの影響により、幼児教室事業の成長に陰りが見えはじめてきた。
そこで、新たな成長戦略として知育玩具の輸入販売の事業化を図ることとなった。

その後、2000年には、オリジナルブランドの木製知育玩具「森のともだち」シリーズの企画・開発と販売を手掛け、堅調に推移している。さらに、「森のともだち」シリーズの販売拠点として、専門店「知育の森」の店舗開発・運営を進めている。

A社は、自社の理念を共有できるスタッフとともに、地域に根ざした活動を目指している。「あそびを通して幼児の成長に貢献する玩具店」をコンセプトとした各拠点を、「交流と体験の場」と位置づけ、他の玩具店との差別化をさらに進めたいと考えている。そして、顧客とのコミュニケーション手法を確立し、顧客との関係性を重視したプロモーションの実現を模索しており、それに伴うコンテンツやメディア展開案を求めている。

2.施策の運営と実施効果測定

  • 週単位でメディア展開の実績を確認したい
  • 可能な範囲でメディア利用者のレスポンスを把握し、活用したい
  • A社の担当者は、本部広報室を中心に2名を予定

3.想定予算

  • 印刷物作成費、ハードウェア、ソフトウェア、開発費などで、総額2,000万円以内を想定 (初期費用のみ。以降の維持コストは別途算定として構わない)

4.施策の実施期間

  • 10月1日に施策開始、3月31日までを第1フェーズとして予定している
  • 年末のほか、3月および4月が繁忙期となるため、コミュニケーション施策は、業務のピークを考慮したものとしたい

5.知育玩具について

  • 知育玩具とは、幼児や児童の持つ好奇心や遊びに対する興味を刺激し、創造力や表現力を養うことで知能的発達を促すことを目的とした玩具である
  • 商品のイメージとしては、「平仮名が刻印された積木」「数字で遊ぶパズル」「キッチンセットでままごと遊び」「叩くと音が鳴るシンプル楽器」などがある
  • 最近は、コミュニケーションを図りながら一緒に知育玩具で遊ぶ親子や家族が増えている
  • 知育玩具を購入する層は20~30代のファミリーが中心で、子供への教育に熱心であり育児に関する情報収集に積極的である
  • 以前は高級品のイメージが強かったが、現在は一般的な玩具と比較すると価格は高い傾向にあるものの、決して大衆が手に届かない玩具ではない

6.創業について

  • 「あそびを通して幼児の健やかな成長に寄与したい」という思いから、創業者である長谷部 朋子が設立。当初は幼児教室の運営からはじめた企業である
  • 日本の市場では認知度が低かった北欧の知育玩具を活用した「あそび×幼児教育」の独創的な教育手法が支持されていた
  • 幼児教室である「エデュ・クリエイト」は0歳~5歳児までの幼児を対象に、神奈川県横浜市を中心に出店し、ピーク時には5店舗まで拡大していた(現在は1店舗)
  • 長谷部京子社長は大学で幼児教育学を専攻し、卒業後は北欧での海外留学を経て、北欧の大手幼児向け玩具メーカーのマーケティング職として5年間従事した
  • 帰国後は、子育てと両立しながら大手出版社で育児向け雑誌「ヒナとタマ」の編集業務に8年間従事した

7.知育玩具の輸入販売事業

  • 創業から10年が過ぎた頃、バブル景気の崩壊や大手幼児教室チェーンの参入により、幼児教室の入園者が減少し始めた
  • 幼児教室「エデュ・クリエイト」は収益性の問題と競合との競争から事業規模を縮小した
  • 創業者の長谷部朋子は、実娘の長谷部京子を新事業開発責任者として雇い入れた
  • 0歳~5歳児向けの北欧の知育玩具の輸入販売事業を始め、主に「大手幼児教室チェーン店」へ卸販売を行った
  • 「大手幼児教室のチェーン店」へ取引数は増加しA社の売り上げと、知育玩具販売事業会社としての認知度向上に貢献した

8.自社オリジナルブランドの木製知育玩具「森のともだち」について

  • 海外工場での生産やプラスチック製の知育玩具が主流のなかで、国内生産の木製知育玩具を特徴としている
  • 国産木材と安全な自然塗料を使用しているため、舐めても人体に無害であり、安心・安全な素材である
  • 企画、設計は自社で行い、製造はA社の理念に共感した国内屈指の木工職人や工房と提携している
  • キャラクターものは扱わず、無駄な色使いもしないシンプルなデザイン(素材の質感や風合いをそのまま活かした自然塗料仕上げ)で統一している
  • 幼児が細かい指先の訓練ができるよう、細やかな操作性を重視している
  • 商品の価格帯は1,000円~100,000円と幅広いが、最多価格帯は10,000円程度と競合商品に比べると、やや高価格である
  • 主力商品群は、0歳~5歳児向けの「積み木」「ままごと遊び」「図形、数、文字遊び」「パズル」「音遊び」など、指先を使うことで「語彙力」「想像力」「コミュニケーション力」を養えることを特徴としている

9.店舗について

  • 木製知育玩具「知育の森」は、主に自社ブランド「森のともだち」シリーズを扱う専門店として、主に20~30代のファミリー層をターゲットにしている
  • 各拠点は、首都圏および5大都市の大手百貨店のテナントとして、10店舗展開している
  • 森をイメージした店舗であり、幼児の遊び場やイベントスペースも設けている
  • 子供から「おもちゃ屋さんで遊ぼうよ」と、せがまれることが多く、無料で遊ばせるスペースがあるのは助かるとの声がある
  • 定期的に「よいおもちゃの遊び方・与え方」などの教養セミナーや「あかちゃんハイハイレース」「親子で一緒に遊ぶ知育玩具」などの体験イベントを実施している
  • 2年前に顧客調査を実施した結果、ブランド品や趣味嗜好品などへの関心は高くなく、高級志向ではないこと、機能や安全など実用性へのこだわりを持つ方が多いことがわかった
  • 具体的な意見として、「温かく、きれいで、木の良い香りがする」「日本製は安心できる」など商品に対する意見や、「店員の方の丁寧な説明で、どの玩具が息子にぴったりかわかった」「イベントに参加して親子で楽しめた」など、店舗でのサービスを高く評価されている
  • 20~30代のファミリー層からの購入が8割を占め、リピート率は50%とまずまずの水準
  • 11月には「千葉県流山市」のショッピングモールに新規出店する予定である

10.店舗スタッフについて

  • 幼児教室で培ったノウハウを活かして、知育玩具を活用した上手な遊び方を教えられるスタッフが多い
  • 公的機関が認定している「知育玩具インストラクター制度」のマスター資格(最上位)を有している従業員が各店舗に最低1名は在籍している
  • 有資格者は、幼児の発達とおもちゃの関わり方と、世界各国のおもちゃ文化考察から、遊びを広げる実践術まで「幅広い視点」でおもちゃを捉えることができる

11.玩具市場について

  • 少子化及び人口減の進行に伴い、国内玩具市場は縮小傾向にあるが、知育玩具の市場規模は拡大している
  • 今後、成長性が見込まれる知育玩具として「ハイテク/トレンドトイ」があり、大手玩具メーカーやIT系企業を中心に開発が進んでいる
  • 代表的なものとして会話ができるインタラクティブロボットや、子どもたちがコンピューター・プログラミングを楽しく学習できるトイロボットがあるが、対象年齢の中心は小学生以上の児童である
  • 知育玩具全般では、10,000円を超える高額な商品も堅調に販売されている
  • 玩具が起因する事故(誤飲、切り傷など)が増えており、特に幼児向けの玩具には「安心・安全」を重視した玩具づくりが求められている

12.子育て世代について

  • 市区町村が主催する、イクママ、イクメン、イクジイ向けの子育て関連セミナーの参加者は年々増えている
  • 育児関連の専門ポータルサイトは人気が高く、複数のサイトに会員登録している親が増えている。代表的なサイトとして、「ママパーク」の会員数は500万を超えている。
  • イベントやポータルサイトを利用して、育児情報の共有や仲間をつくる目的のコミニティーサークルへ入会する親も増えている
  • 3世代消費(孫のためのモノの購入、または共に過ごすことによって生じるシニア世代の消費)が活性化している
  • 玩具の紹介や遊び方、子供向けイベントへの参加リポートなど、子供が主人公となって紹介する動画コンテンツを投稿する親が増え、人気のあるコンテンツは100万回以上再生されている

13.販売促進について

  • Webサイトでは、主に「商品紹介」「店舗のアクセス情報」「注文フォーム」のみが掲載されている
  • 顧客からは、A社のWebサイトについて「知育玩具へのこだわり、店舗、スタッフの良さが伝わっていない」「イベント等の情報発信量が少ない」との声があがっている
  • 全国への通信販売は、複数の「大手ネット通販サイト」上で展開しており、各店舗の商圏外の顧客からの商品購入もあるため、概ね満足している
  • SNSを活用して新商品発売のお知らせをしているが、ファン数やユニークユーザー数ともに少なく、コミュニケーションは活発に行われていない
  • 季刊で「あそびの森通信」(8ページ)を店舗内で無料配布しており、読者からの評価が高い
  • 通信には、新商品発売のお知らせのほか、利用者家族の取材記事、イベントの実施報告、子育てに関する最新トピック情報を掲載している
  • 各店舗の近隣へ店舗の紹介チラシのポスティングを行い、育児向け雑誌「ヒナとタマ」には広告の出稿をしているが、費用対効果に疑問を感じている
  • 「大手幼児教室のチェーン店」と提携し、保護者に対して「割引クーポン券の発行」や「無料イベントのお知らせ」を行い、木製知育玩具「知育の森」への来店を促している
  • 会員カードに登録している顧客には、新商品を発売する時期に一斉メールで告知している

14.競合(B社)について

  • B社が製造・販売しているプラスチック製の知育玩具「スマイルキッズ」は、知育としての一定の機能を有しているが、派手な色使いやキャラクターを使用したデザインが一番の特徴であり、最多価格帯も5,000円程度とA社と比べると低価格である
  • B社の商品は、安心、安全へのこだわりや、知育へ意識は比較的高くないが、気軽に知育玩具で遊ばせたい「20~30代のファミリー」層には人気がある
  • B社が経営する知育玩具店は、大手ショッピングモールのテナント店としてA社商圏内に隣接して出店している
  • B社は、大人気キャラクター「ごはんまん」のコラボレーション知育玩具を12月に発売する予定で、販売促進として12月~1月の期間限定で「ごはんまん」スタンプラリー実施し、店舗への来客数の増加をねらっている
  • B社はSNSを通して商品や店舗の紹介に加え、「人気キャラクターのクイズゲーム」「知育玩具で遊んでいる幼児動画」など親子で楽しめるコンテンツを提供しコミュニケーションを図っている
  • B社は、育児関連の専門ポータルサイト「ママパーク」(会員数500万)に対して、記事広告やバナー広告を継続的に出稿している

15.今後の方針について

  • 知育玩具の専門店「知育の森」を通して、顧客と直接コミュニケーションをとれる機会を増やしていく
  • 知育玩具を提供するのではなく、「たくさんの幼児の笑顔」を創ることが使命である
  • 「知識力」「おもてなし力」の高い従業員を「知育玩具のコンシェルジュ」と銘打ち、従業員のサービス力も対外的に訴求していく
  • A社の商品である木製知育玩具「森のともだち」へのこだわりを訴求していく
  • 親子や祖父母などファミリーで楽しめるイベントの開催を増やしていくことで、来店者数の増加を図る
  • 特定のファン層(既存顧客)からの強い支持があるが、販売促進の不足により、新規顧客の獲得には課題がある
  • 新規顧客層の開拓のため、「20~30代のファミリー」を中心に、子供への教育に熱心であり「機能性」「安心・安全」へのこだわりが強い層をターゲットとする
  • A社の想いを共有できる顧客を開拓し、既存顧客とは長期的な関係づくりを行う
  • 「森のともだち」のブランドを守るため、ディスカウントショップ等への出店や商品の供給は、今後も行わない
  • 12月のクリスマス商戦にはキャンペーンを実施し、顧客拡大を目指している

A社の概要

法人名:株式会社A
設立:昭和53(1978)年
従業員:100名
資本金:80百万円
売上:1,200百万円(2015年3月期)
所在地:神奈川県横浜市(本部)
役員:代表取締役 長谷部 京子 専務取締役 本山 翼  常務取締役 長友 愛梨
事業:幼児向け知育玩具の企画・製造、輸入、販売。幼児教室の運営。
店舗数:幼児教室(1店)、木製知育玩具の専門店(10店)

企業沿革

1978年:株式会社A設立
1979年:幼児教室開校
1996年:知育玩具の輸入販売事業の開始
2000年:オリジナルブランド 木製知育玩具「森のともだち」販売開始
2001年:知育玩具の専門店舗「知育の森」(1号店)開店
2003年:長谷部京子、代表取締役に就任
2015年:「知育の森」10店舗達成
2016年:千葉県流山市に新規出店予定

経営理念

知育玩具で幼児の心と身体の発育を支援し、豊かな人間社会の形成に貢献する

社長プロフィール

長谷部 京子(はせべきょうこ)

  • 学歴 昭和54年にA大学幼児教育学部を卒業。大学卒業後は北欧へ海外留学。
  • 職歴 北欧の玩具メーカーのマーケティング職に従事 国内の大手出版社で、育児向け雑誌「ヒナとタマ」の編集業務に従事 A社入社後は、知育玩具の事業化を推進。
  • 家族構成 夫(60歳)、長男(31歳)は数学者の卵、長女(29歳)はピアニストとして活躍中
  • モットー 「笑顔があればなんでもできる」。
  • 趣味 将棋、オセロ、ゴルフ。

A社損益計算書(2014年度、2015年度)

単位:千円
  2014年度 2015年度
売上高 1,150,000 1,200,000
売上原価 529,000 540,000
売上総利益 621,000 660,000
販売費・一般管理費 580,000 600,000
営業利益 41,000 60,000
営業外収入 3,000 2,000
営業外費用 7,000 6,000
経常利益 37,000 56,000

設問

問1 A社の顧客コミュニケーションにおける課題を3つ記述しなさい。

・課題1:
・課題2:
・課題3:

問2 問1の課題解決に向け、A社へ提出する提案書に記載する施策について記述しなさい。

・施策の想定ターゲット顧客
・コンテンツやコミュニケーション施策
・施策で使用するメディアと選定理由

問3 A社へ提出する提案書のタイトル、提案の主旨(特徴)を記述しなさい。

・提案書のタイトル
・提案の主旨(特徴)

問4 A社へ提出する提案書をクロスメディアエキスパートとして記述しなさい。

【記述形式:A4・横書き・3枚】

【第21期:ローカル線鉄道事業】クロスメディアエキスパート 記述試験

状況設定について

あなたは、首都圏にある中堅総合印刷会社のX社に勤務するクロスメディアエキスパートである。X社は、商業印刷物やDVD-ROMの制作、Webサイトの構築・運用などのサービスを顧客企業に提供している。X社にはデザイン専門の系列子会社があり、グループ総従業員数は100名である。

A社提案プロジェクトについて

第三セクター方式であるローカル線の鉄道事業を展開するA社は、X社が過去に取引を行った顧客企業である。X社は、同社Webサイトの一部を手がけた実績もある。

営業担当者より、「A社は、顧客との新しいコミュニケーション戦略の検討をしている。」との報告があった。X社は、営業部門や企画部門、制作部門に所属する数名で、A社提案プロジェクトを立ち上げた。

クロスメディアエキスパートであるあなたは、本プロジェクトのリーダーに任命された。X社は、本プロジェクトにて提案書を作成し、2016年3月20日にA社へ提出する予定である。

面談ヒアリングについて

A社について調査をすすめていった結果、X社の競合企業がインターネットやモバイル端末を活用した提案を行う準備をしているとの情報が入った。

X社は、営業担当者が中心となり、社長と販促担当者に面談ヒアリング(※面談ヒアリング報告書参照)を実施した。A社は、コミュニケーション戦略を立案するにあたり、社外からの優れた提案を取り入れ、実施を検討する方針である。

2016年3月17日

A社面談ヒアリング報告書

X社  営業部 第一課 黒須目 一郎

概要:A社からの提案依頼に伴う、ヒアリング調査 日時:2016年3月15日 10時~12時 対応者:木部社長、鈴木広報室長 内容:下記に記載

1.提案へ向けて

A社は、沿線自治体の出資が中心となり運営される第三セクター方式のローカル線を千葉県いすみ郡で展開している。事業所は本部のほか、15駅が運営されている。創業当時は慢性的な赤字経営が続いたものの、「あたらしい取り組みを行う」といった強いこだわりが支持され、黒字に転化した後の業績は順調に推移していた。しかしながら、少子高齢化や生活者の嗜好が多様化したことが起因し、業績の伸びが鈍化している。

A社はさらなる業績の向上を目指し、商品の内容を見直しあらたな取り組みを行うことで、顧客にさまざまな商品を相互に利用してもらう活動を実施している。
A社の理念を共有できる地域やスタッフと連携し、「地域を支え発展する観光鉄道」をコンセプトとした各拠点を「交流といこいの場」として位置づけ、他の観光業と差別化を図るアプローチ方法を検討している。

A社は顧客とのコミュニケーション手法を確立し、それに伴うコンテンツやメディア展開案を求めており、顧客との関係性を重視したプロモーションの実現を模索している。

2.施策の運営と実施効果測定

  • 週単位でメディア展開の実績を確認したい
  • 可能な範囲でメディア利用者のレスポンスを管理したい
  • A社の担当者は、本部広報室を中心に2名を予定

3.想定予算

  • 印刷物作成費、ハードウェア、ソフトウェア、開発費などで、総額2,000万円以内を想定

4.施策の実施期間

  • 6月1日に施策開始、12月31日までを第1フェーズとして予定している
  • お盆や年末年始のほか、ゴールデンウィークが繁忙期となるため、コミュニケーション施策は、業務のピークを考慮したものとしたい

5.創業について

  • A社が運営するかずさ鉄道線は、日本国有鉄道特定地方交通線の1つだったローカル線の木原線を引き継いだ鉄道路線である
  • 上総笹塚駅で接続するみなと鉄道線とあわせ、房総半島横断線を形成する、約30kmのローカル線である
  • 開業当時から、沿線は人口希薄地帯で輸送量は少なかった
  • 1981年に国鉄再建法施行により第1次特定地方交通線に指定され、1987年に東日本旅客鉄道に承継し、1988年に第三セクター方式のかずさ鉄道としてA社に転換された
  • A社の経営は開業以来、慢性的な赤字に悩まされ続けており、存続の危機に瀕していた

6.ローカル線の市場について

  • ローカル線は沿線地域の人口減少やモータリゼーションの進展に伴い、旅客数が減少する傾向がある
  • 特に高校生を中心とした学生による定期旅客数の落ち込みが激しい
  • 定期外旅客数についても、増加したのは一部の鉄道だけであり、ほとんどの路線は減少している
  • 定期旅客の獲得は容易でなく、将来的には定期外旅客の割合が相対的に高くなることが予想されている
  • 地域鉄道を観光資源化する事業者が多い
  • 鉄道ファンや地域の民間企業からの会費を収入源としている場合もある
  • 景観の魅力や経営状況が影響し、観光列車の導入や維持が難しいことがある
  • 都会で生活する人々が「憧れ」から、ローカル線が流行する兆しもある

7.木部社長の就任と経営について

  • 木原線が第三セクター化されて以降、長年に渡りかずさ鉄道は赤字経営が続いており、2006年度で約1億3,000万円の赤字であった
  • 「かずさ鉄道再生会議」では、「2008年からの2年間は収支検証期間として鉄道を存続させるが、2009年度決算においても収支改善見込みが立たない場合、鉄道の廃止を検討する」ことを取り決めた
  • 経営立て直しのために社長を一般公募し、2008年4月にバス会社海浜交通社長の谷川 楽一が社長に就任した
  • 谷川社長の辞任により、再公募で125名から木部 英里が選出され、2009年6月にA社の社長に就任した
  • 木部社長は、国鉄への入社を志望していたが分割民営化により新規採用がなく、アジア航空に入社した
  • 30歳の時にはルフトハンザ・エアウェイズに入社し、32歳の時に副業として鉄道の運転席から撮影した映像を販売する有限会社ベストシートを設立した
  • 木部社長は旅客運航部長として運航業務や旅客サービス業務に携わり、徹底した経費削減を行ってきた点が評価され、A社の社長に選出された

8.立地とメディア活用について

  • 沿線住民は3万人以下であり、「鉄道に乗って目的地に行く」といった、鉄道の持つ本来の役目で存在し続けるには難しい地域である
  • 本社がある多喜町の人口は、10年で半分の10,000人まで減少した
  • 羽田空港からアクアラインや圏央道を利用することで、かずさ鉄道が走る地域まで約50分で訪れることができる
  • 田園と山中の沿線であるため、海岸線や富士山などといった定番の景色がない
  • 旅行客の中には、「せっかく来たのに何もない」と憤慨する人もいる
  • コーポレートサイトでは、主にアクセス方法と沿線情報、運賃情報、グッズ情報、会社情報を掲載している
  • 独自のECサイトでは土産品のほか、枕木にメッセージプレートを付けることができる「枕木オーナー」の権利を年額6,000円(税別)で販売し人気を集めている
  • 木部社長は、2009年からブログを続けている

9.経営再建について

  • 2009年10月には、特に30~50代の女性から多く支持を集める1980年代から放映されている人気アニメ「クジラン」をあしらった「クジラン列車」の運行を開始した
  • 「クジラン列車」は、従来の車体にキャラクターのシールを貼っただけのものであった
  • 多くのマスメディアからローカル線特集の取材が入り、費用をかけず生活者へかずさ鉄道を訴求することに成功した
  • この企画により、かずさ鉄道は20~50代で構成される女性客の取り込みに成功した
  • あたらしい取り組みにより、「鉄道女子」を増やす結果となった
  • この成功によりかずさ鉄道の存続に向けた道筋が見え、ディーゼル列車である「キハ52形」を導入した
  • 昭和の風景が残る沿線に対し、昭和のディーゼル列車を走らせることは、特徴的な取り組みとなった
  • 努力の結果、経営状態の回復が認められ、2010年8月にかずさ鉄道の存続が決定した
  • 現在では、「地域の生活者から、かずさ鉄道を残してよかったと言ってもらうこと」を重要視し、有名人が取材で訪れたときには、必ず地域の生活者と写真を撮ってもらえるよう条件を提示している

10.今後のイベントについて

  • 2016年7月には、土日祝日限定で羽田空港から多喜駅までの直行バスによるツアーを実施する
  • バスツアーは、A社企画実施の旅行商品として発売し、首都圏各地及び全国各地からの新たな集客手段として運行する予定である
  • 2016年8月中旬には、昭和の風景を再現したイベントを実施する
  • 昭和に活躍していた「オート三輪」や「ボンネットバス」「クラシックカー」を一般の生活者から集め、かずさ鉄道と一緒に写真撮影するイベントである
  • 2016年10月には地域の生活者が企画した、「フォークソング列車」や「ジャズ列車」「ウエディング列車」なども実現する予定である

11.競合について

  • B社が経営するエボシ電鉄は、神奈川県の湘南地域で展開しており、非常に人気がある
  • 地域の旅館業や娯楽業より構成される「一般社団法人 エボシ電鉄応援団」があり、独自イベントのほか美化活動、地域の他種団体との協調活動を行っている
  • エボシ電鉄応援団では、Facebookページを展開しており、約3,000人のユーザーをかかえ、コミュニケーションが活発に行われている
  • 売店業の売上増進とエボシ電鉄集客促進のため、B社商品を東京都内で購入できる店舗として、2016年3月に「エボシ電鉄 シーサイド本舗」を東京スカイツリーのある押上に開店した
  • 「シーサイド本舗」の開店に合わせ発表された、ゆるキャラ「エボシー」は、20~40代の女性から大きな支持を得ている
  • エボシ電鉄の知名度とB社潤沢な資金を活かし、首都圏のキー局を中心に、「エボシー」を採用したテレビCMを発信することで観光客を集めようとしている

12.今後の方針について

  • かずさ鉄道は、乗車すること自体が目的となる「観光鉄道」を目指している
  • ローカル線は万人受けする必要はなく、架線も柱もない田園風景を「かわいい列車」や「昭和の列車」が走っている風景をたのしみに来る生活者を対象にしたいと考えている
  • 「いい風景だ」「すばらしいところだ」と観光客が写真撮影している光景を地域の生活者が知ることで、誇りを持ってもらいたい
  • 企業として利益を出すだけではなく、単なる地域の足となることでもない
  • 販路拡大のため、団体やグループへ対する貸し切り運行の販売活動に力を入れたい
  • 獲得した女性客の定着を前提に、都会に住む定年退職後のシニアも平日の顧客としたい
  • 上記対象顧客に対し、実施予定のイベントを効果的に訴求したい
  • 2020年に実施される東京オリンピックまでに、外国人対応の準備をすすめるうえで、必要な情報を収集したい
  • 地域を活性化し、体験や思い出からゆたかな感情をもつ人間を育てることが使命であると考えている

以上

A社の概要

法人名:株式会社A 設立:昭和62(1987)年 従業員:30名 資本金:270百万円 収入:150百万円(2015年3月期) 所在地:千葉県いすみ郡多喜町 役員:代表取締役 木部 英里 専務取締役 堺 結衣 常務取締役 渡辺 友和 事業:鉄道事業運営、旅行業、小売業、広告業 駅数:15駅 

企業沿革

1987年:株式会社A設立 1988年:営業開始 1998年:多喜駅が関東の駅百選として運輸省(当時)関東運輸局から選定 2009年:木部 英里が代表取締役に就任

経営理念

地域の発展を支え、長所を伸ばすことで、お客様に「いこいの場」を提供することで、人間形成に寄与する。

社長プロフィール

木部 英里(きべ えいり) 昭和63年にM大学商学部を卒業。 平成21年に代表取締役就任。 かずさ鉄道における「あたらしい取り組み」を推進。 モットーは「振り返るより前を見る」。 趣味は、ツーリング、鉄道撮影、手品。

A社損益計算書(2013年度、2014年度)

 2013年度2014年度

単位:千円
売上高 220,000 230,000
売上原価 330,000 330,000
売上総利益 ▲110,000 ▲100,000
販売費・一般管理費 48,000 50,000
営業利益 ▲158,000< ▲150,000
営業外収入 180,000 180,000
営業外費用 9,000 8,000
経常利益 9,000 22,000

設問

問1 A社の顧客コミュニケーションにおける課題を3つ記述しなさい。

・課題1:
・課題2:
・課題3:

問2 問1の課題解決に向け、A社へ提出する提案書に記載する施策について記述しなさい。

・施策の想定ターゲット顧客
・コンテンツやコミュニケーション施策
・施策で使用するメディアと選定理由

問3 A社へ提出する提案書のタイトル、提案の主旨(特徴)を記述しなさい。

・提案書のタイトル
・提案の主旨(特徴)

問4 A社へ提出する提案書をクロスメディアエキスパートとして記述しなさい。【記述形式:A4・横書き・3枚】

 

2017年4月更新試験開始

2017年4月実施

  • 第47期DTPエキスパート認証更新試験
  • 第23期クロスメディアエキスパート認証更新試験

を開始しました。

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CBT 方式試験のシステムや取り組み方に関するお問い合わせ
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TEL 03-3560-3905 e-mail cbt-support@e-coms.co.jp
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公益社団法人 日本印刷技術協会 資格制度事務局
TEL 03-3384-3115
E-MAIL expert@jagat.or.jp

page2017会場開催エキスパート無料ガイダンス当日申込について

page2017セミナー会場で開催するエキスパート認証試験無料ガイダンスにつきまして、当日申込も受け付けます。
page展ご来場とともにお気軽にご参加ください。

PDFファイルを出力のうえ、お名刺添付のうえ会場までご持参ください。
●2/8(水)18:15~『DTPエキスパート最新情報ガイダンス』【申込書PDF
●2/9(木)18:15~『クロスメディアエキスパート認証試験ガイダンス』【申込書PDF】

【第20期与件:喫茶店チェーン】クロスメディアエキスパート 記述試験

状況設定について

あなたは、首都圏にある中堅総合印刷会社のX社に勤務するクロスメディアエキスパートである。
X社は、商業印刷物やDVD-ROMの制作、Webサイトの構築・運用などのサービスを顧客企業に提供している。X社にはデザイン専門の系列子会社があり、グループ総従業員数は100名である。

A社提案プロジェクトについて

喫茶店チェーンを展開するA社は、X社が過去に取引を行った顧客企業である。X社は、同社Webサイトの一部を手がけた実績もある。

営業担当者より、「A社は、顧客との新しいコミュニケーション戦略の検討をしている。」との報告があった。X社は、営業部門や企画部門、制作部門に所属する数名で、A社提案プロジェクトを立ち上げた。

クロスメディアエキスパートであるあなたは、本プロジェクトのリーダーに任命された。
X社は、本プロジェクトにて提案書を作成し、2015年8月31日にA社へ提出する予定である。

面談ヒアリングについて

A社について調査をすすめていった結果、X社の競合企業がインターネットやモバイル端末を活用した提案を行う準備をしているとの情報が入った。

X社は、営業担当者が中心となり、社長と販促担当者に面談ヒアリング(※面談ヒアリング報告書参照)を実施した。A社は、コミュニケーション戦略を立案するにあたり、社外からの優れた提案を取り入れ、実施を検討する方針である。

 

A社面談ヒアリング報告書

2015年8月27日 
X社 
営業部 第一課
黒須目 一郎
 

概要: A社からの提案依頼に伴う、ヒアリング調査
日時 :2015年8月25日 10時~12時
対応者: 長瀬社長、花島広報部長
内容: 下記に記載

1.提案へ向けて

A社は喫茶店チェーンの展開を中心に外食業を営み、東京23区内とその郊外を中心に展開している。事業所は本部のほか、43店舗が運営されている。

創業当時から、「くつろぎ」に対する強いこだわりが支持され、業績は順調に推移していた。しかしながら、バブル景気の崩壊や少子高齢化、生活者の嗜好が多様化したことなどにより、業績の伸びが鈍化する時期があった。

A社はさらなる業績の向上を目指し、サービス内容の見直しや様々な取り組みを行い、顧客にさまざまなサービスを相互に利用してもらう活動を実施している。
A社の理念を共有できる地域やスタッフと連携し、「地域で愛される喫茶店」をコンセプトとした各拠点を「コミュニケーションとやすらぎの場」として位置づけ、他の喫茶店と差別化を図るアプローチ方法を検討している。A社は顧客とのコミュニケーション手法を確立し、それに伴うコンテンツやメディア展開案を求めており、顧客との関係性を重視したプロモーションの実現を模索している。

2.施策の運営と実施効果測定

  • 週単位でメディア展開の実績を確認したい
  • 可能な範囲でメディア利用者のレスポンスを管理したい
  • A社の担当者は、本部経営企画室を中心に2名を予定

3.想定予算

  • 印刷物作成費、ハードウェア、ソフトウェア、開発費などで、総額2,000万円以内を想定

4.施策の実施期間

  • 10月1日に施策開始、来年3月31日までを第1フェーズとして予定している
  • 年末のほか、3月および4月が繁忙期となるため、コミュニケーション施策は、業務のピークを考慮したものとしたい

5.創業について

  • 喫茶店チェーン「モーマン・トキオ・グループ」を展開するA社の創業者は、現社長の父、長瀬 玉九郎である
  • 名称の由来は、「ひととき(仏語:モーマン)」を「くつろいで欲しい」といった考えによる
  • 東京都北区の和菓子店が「くつろぎの場」を提供するため、1958年10月に飯田橋に喫茶店を開業したのが「モーマン・トキオ・グループ」の前身である
  • 喫茶店事業のチェーン展開を図るため喫茶部を独立させ有限会社Aを設立、日本橋に開店したのが第1号店となる
  • 創業時は、30~60代のビジネスパーソンをターゲットとし、「都市型喫茶店」として直営によるチェーン化を図り成長した
  • 古くからの顧客を中心にA社の味を求めるファンは多く、「喫茶室モーマン・トキオ」の知名度は高い
  • 長瀬現社長は、大学4年時に卒業論文を制作するため、ヨーロッパに渡航している
  • 約1ヵ月で「北欧」から「フランス」「イギリス」「ドイツ」などを訪れた
  • ドイツに立ち寄った際、「立ち飲みのコーヒーショップ」のビジネスモデルが印象に残った
  • その後アメリカに渡り、「レストランチェーン」や「大型スーパー」「ドラッグストア」など、さまざまな形態の店舗で働き、ビジネスを学んだ

6.喫茶市場について

  • 原油価格高騰によるエネルギーコストの上昇や、消費増税の影響、少子高齢化による市場規模の縮小、コンビニエンスストアとの競争激化による売上減少のリスクがある
  • 「フルサービス」とは、ウエイターやウエイトレスが注文を受け、商品を運んでくれる業態を指す
  • 注文した商品を自分で運ぶスタイルは、「セルフサービス」と呼ぶ
  • 生活者の嗜好や消費動向が多様化し、一時は街の喫茶店を駆逐した低価格の「セルフサービス」を好まない生活者も存在する
  • 団塊世代が65歳のリタイア時期を迎え、郊外型の喫茶店を使用するようになった
  • 60歳以上の年配層は、「ファストフード」「セルフサービス」「フルサービス」の喫茶店を上手に利用する
  • 「特にオフィス街のセルフサービスは、座席間も狭く混むと相席を求められることがあり、くつろぐつもりがストレスになる。(40代の男性)」といった意見がある
  • 「セルフサービスの店舗は、混雑していると手荷物をイスに置けないので、一息つきたい時には行かない。(30代の女性)」といった意見もある
  • 多くの「セルフサービス」による国内大手チェーンは、コーヒーを「200円(税抜)」前後といった低価格で提供し、回転効率を重視している
  • 多くの「セルフサービス」による外資チェーンは、「500円(税抜)」前後でコーヒーと空間を提供している

7.喫茶室モーマン・トキオについて

  • 「喫茶室モーマン・トキオ」は、A社が展開する「フルサービス」の喫茶チェーンである
  • 店舗の多くは、都内の主要な駅前や商店街の物件に出店している
  • 他チェーンのコーヒーショップと比較した場合、ゆったりとした座席配置となっており、利用者からの評価が高い
  • 特徴である「ロビー風喫茶室」のスタイルは、自宅では味わえない雰囲気を持つ店として、ホテルのロビーを意識しており、高価な絨毯や重厚なソファーを採用している
  • 近年改装された「喫茶室モーマン・トキオ」は、「大正ロマン」を意識している
  • 「都会のオアシス」として、「くつろぎの空間」を提供している
  • 「喫茶室モーマン・トキオ」のブレンドコーヒーは「700円(税抜)」である
  • 長瀬社長には、「高価格でも常連客は離れない」といった考えがある
  • 「喫茶室モーマン・トキオ」は、多くの常連客に支えらえている
  • 店内の清潔さを大切にし、高いサービスレベルの維持に力を入れている
  • 「ゆっくりと話をしたい」「じっくり仕事に没頭したい」といった客層が多い
  • 高度成長期に評判を呼んだ「喫茶室モーマン・トキオ」は、1980年代に入ると多くの「セールスパーソン」から「くつろぎの場」として高い支持を得た
  • 「都会のオアシス」を掲げた店舗は、中高年男性客の姿が非常に多く、中には居眠りをする利用者もいた
  • 当時は男性客が殆どであり、「ブレンドコーヒー」と「アメリカンコーヒー」の注文が売上の7割を占めていた

8.モーマン・トキオ・グループの変化

  • 1976年、創業者の玉九郎は長瀬社長を呼び戻し、監査役として雇い入れた
  • 長瀬社長はA社事業に貢献するため、店舗内の公衆電話スペースに広告コーナーを設置し、広告代理店に貸し出した
  • さらに、新メニューとして800円のパフェを開発し、成果を上げた
  • 「セルフサービス」の展開も考え、プロジェクトチームをつくり準備を整えた
  • 売り上げの低い店舗に目を向け、ビジネスユースやパーソナルユースを対象とした「低価格セルフサービス型コーヒーショップ」としてリニューアルを行い「セルフカフェ・モーマン」を開店した結果、売り上げが4倍になった
  • しかしながら、名店であった「喫茶室モーマン・トキオ」も、バブル経済期を頂点に陰りを見せはじめた
  • 長瀬社長は、2003年にA社の代表取締役に就任した
  • 就任時の業績は厳しく、「古い建物」と「長年勤めた従業員」「年配の顧客」で構成される店舗ばかりであった
  • 鮮度を訴求するために、40近い店舗を改装し「新メニュー」も用意した
  • この頃からコーヒー系の注文は、全体の売り上げの半分程度である
  • 「スクラップ&ビルド」にも積極的に取り組み、新規出店、賃貸契約満了に伴う閉店などもある
  • 店舗内では、顧客のモバイル端末向けに、「無線LANサービス」や「充電用電源」を開放している
  • 店舗のリニューアル後は、30代の顧客も目立つようになり、客層は若返っている
  • オフィス街の店舗には働く女性の姿も増え、「喫茶室モーマン・トキオ」はビジネスパーソンの憩いの場へと変わりつつある
  • 低価格で商品を提供する「セルフカフェ・モーマン」は、収益性の問題と競合との競争から、店舗運営が難しくなった
  • 現在、すべての店舗の周辺には、「セルフサービス」の国内チェーンおよび外資チェーンのほか、個人経営による「フルサービス」喫茶店が2~3店舗以上存在している

9.雅珈琲について

  • 「雅珈琲」は、30歳前後の女性をコアターゲット層とした地域住民向け「フルサービス」の新業態であり、3店舗を展開している
  • オフィス街にある新築のテナントや郊外のロードサイドに展開し、成功を収めている
  • ログハウスをイメージした店舗であり、テラス席(ドッグスペース)も用意している
  • 「会話」「笑顔」「感謝」が生まれる「街の喫茶店」を目指している。
  • 「コーヒー教室」「チョークアート教室」「iPad教室」などのコミュニティーサークルを実施している
  • 11月には「北千住」と「大森」で、新規に出店する予定である

10.販売促進について

  • 大手フリーマガジン「まち」に広告の出稿をしているが、費用対効果に疑問を感じている
  • 「ステマ」を嫌い、グルメサイトへの情報掲載は行っていない
  • 店舗近隣では、メニューを掲載したチラシのポスティングを行っている
  • コーポレートサイトには、会社案内のほか、各ブランドの紹介とメニューを掲載している
  • 「北千住」と「大森」への出店に合わせ、キャンペーンを検討している

11.今後の方針について

  • A社の持つ本来の価値観「くつろぎ」を再認識し、利用者の期待に応えるべく、顧客視点による店舗づくりと、高収益の事業形態を目指し、「セルフカフェ・モーマン」は縮小する
  • 「フルサービス」にこだわり、「雅珈琲」の店舗数拡大と「喫茶室モーマン・トキオ」の成長を目指し、経営資源の喫茶事業へ対する集中を行う
  • 顧客満足度の向上のため、「おもてなし」の充実をはかる
  • 「雅珈琲」は「30歳前後の女性を中心とした地域住民」、「喫茶室モーマン・トキオ」は「ビジネスユース」をターゲットとする
  • 対象とする顧客ごとに「ブランド」を訴求し、その属性に会った「店舗」と「商品」を提案することで、顧客との長期的な関係づくりを行う
  • 2020年に実施される東京オリンピックまでに、外国人対応の準備をすすめる

以上

A社の概要

法人名:株式会社A
設立:昭和40(1965)年
従業員:50名(300名:平均臨時雇用者数)
資本金:192百万円
収入:1,400百万円(2015年3月期)
所在地:東京都北区
役員:代表取締役 長瀬 翼 専務取締役 長瀬 駆 常務取締役 吉高 怜
事業: 喫茶店事業運営、土産品の卸および小売
店舗数:喫茶室モーマン・トキオ(35店)、セルフカフェ・モーマン(5店)、雅珈琲(3店)

企業沿革

1956年 有限会社A設立
1980年 株式会社Aに組織変更
1984年 喫茶室モーマン・トキオ40店舗達成
1999年 セルフカフェ・モーマンを開店
2003年 長瀬 翼が代表取締役に就任
2004年 雅珈琲を開店

経営理念

ホスピタリティーを通し、お客様に「くつろぎ」から「やすらぎ」を感じていただくことで、社会に貢献する。

社長プロフィール

長瀬 翼(ながせ つばさ)
 昭和52年にSN大学経営学部を卒業
 昭和57年、有限会社A入社。平成15年、代表取締役就任
 「モーマン・トキオ・グループ」における多角化事業を推進。モットーは「努力は裏切らない」。趣味は、自転車、ジョギング、旅行

A社損益計算書(2013年度、2014年度)

単位:千円
  2013年度 2014年度
売上高 1,700,000 1,800,000
売上原価 215,000 235,000
売上総利益 1,485,000 1,565,000
販売費・一般管理費 1,275,000 1,280,000
営業利益 210,000 285,000
営業外収入 25,000 20,000
営業外費用 12,000 8,000
経常利益 223,000 297,000

設問

問1 A社の顧客コミュニケーションにおける課題を3つ記述しなさい。

・課題1:
・課題2:
・課題3:

問2 問1の課題解決に向け、A社へ提出する提案書に記載する施策について記述しなさい。

・施策の想定ターゲット顧客
・コンテンツやコミュニケーション施策
・施策で使用するメディアと選定理由

問3 A社へ提出する提案書のタイトル、提案の主旨(特徴)を記述しなさい。

・提案書のタイトル
・提案の主旨(特徴)

問4 A社へ提出する提案書をクロスメディアエキスパートとして記述しなさい。【記述形式:A4・横書き・3枚】

 

第22期クロスメディアエキスパート模擬問題 訂正のご案内

模擬問題で出題された問題につきまして、問題文の訂正があります。
お詫びするとともに下記の通り訂正いたします。

問65(解答群選択肢を一部訂正)

<誤記>
解答群
 ④ページ内セッションリンク

<訂正>
解答群
 ④ページ内セクションリンク